🗾🎒シニアバックパッカーの旅 尾端国次氏と草津温泉
公開日:
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最終更新日:2023/07/23
シニアバックパッカーの旅, 国内観光
2015年5月30日 知人の誘いで草津温泉日帰り旅行。使用していない民間保養所を購入するか否かの相談に乗るため、現場を見に行ったわけです。国鉄時代草津は鉄道敷設計画があり、国鉄バスが走っていましたから、今でもJRバスが走行しています。町営のバスターミナルが整備されています。アクセス道路も徐々に拡幅されてきたようです。メロディー道路が整備され、車をはしらせるとタイヤの摩擦で道路から「草津よいとこ、一度はおいで・・・」と聞こえてきます。
注(道路に小さな溝を連続的に作ることによって、その上を車で通ったときに、走行音が溝の中に反響して音が出ます。溝の間隔が狭いと高い音、間隔が広いと低い音が出ます。)
草津は海抜千メートルの高原地ですから別荘も多くあり、一般家庭ではエアコンはないようですが、旅館ではそうもいかないようです。冬は零下10を超えるようですから、温泉を活用した温水供給が行われいます。融雪も温泉活用ですが、環境保全も必要になります。
草津温泉の観光施策に関しては、『観光政策論』第6章http://www.jinryu.jp/public/wp-content/uploads/2014/05/treatise003.pdf で記述してあり、人流・観光研究所HPにもアップしてありますから、ご一読ください。日本の温泉地でも草津町は入湯税収入が全国ベストテンにはいる優良地です。従って財政状態も良かったことから、町村合併にも参加せずに来ています。
現在でも270万人の入湯客があるという温泉地ですから、2百万弱の加賀三温泉が束になってもかなわない力があります。北陸新幹線開通で時間距離的には、車で都心から3時間半かかる草津と加賀温泉郷は変わらなくなりましたが、総合力ではまだまだ草津にはかなわないでしょう。草津温泉の客層は大きく変化したようです。バスでくる団体客が激減したかわりに、家族やカップル客が増加し、その結果入湯客の数は変化していないとのことです。観光客の多い時期は8月に次いで3月というのも若者、学生の卒業旅行の対象地になっているということのようです。個人客確保ができず入湯客が半減した加賀温泉郷との差が感じられます。今回の訪問でも、カップルが目につきました。
使用されていない民間保養所の管理は隣接する草津熱帯圏トロピカルワンダーランドが引き受けておられました。同園は草津温泉から長野方面に道路が開通して袋小路ではなくなったときに、地元住民の心配を解消するために誘致されて開園したとのこと、最盛期25万人の来園者があったとのこと、現在は8万人だそうです。ドクターフィシュ(右)に人気が集まりました。
ユーチューブに動画もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=QHdcC7aRUro
草津は9割が国有地ですから、温泉権の問題も政策論的には理想的で、草津町が管理しています。この点は加賀温泉郷は歴史がバラバラですから市民のものとはなっていません。従って休眠中の保養所を取得する場合には、草津町に温泉の利用について新たにお願いすることになるようです。国有地を利用したスキー場のふもとに林野庁共済組合の保養所があります。共済組合の保養所は民間売却が原則ですが、ここはまだ残っているようです。泉質主義の源泉かけ流しのお風呂があり、体験させてもらいました。温泉の質を言い出すと、加賀温泉郷は頑張らないと大変です。
湯量豊富な草津温泉では、自然に湧出していた温泉がそのまま河川に流入し、死の川となっていたことから、国土交通省の施設において、使用された温泉はすべて中和して河川に放出することが行われています。『観光政策論』第6章でも紹介しています。その施設が偶然休眠中の民間施設のとなりにありました。いま、水質保全の観点から全国の温泉地では、使用した温泉をそのまま排出することが禁止されています。そのことに鈍感であった温泉旅館経営者は、法律が成立してしてから実行ができないと嘆いていています。当座法律の施行が政令で延長されていますが、法治国家において無期限に延長することはできないでしょう。しかし、草津では昔から水質汚濁が問題になり、河川行政において対応されていたようです。一つの解決方法として参考になるでしょう。
帰りに、民主党政権時代話題になった「やんばダム」予定地付近を通過。横目で見ながら東京に向かいました。
人のうわさも75日。本当に実感します。
http://www.asahi.com/and_M/gallery/20140710_train_yamba/01.html
草津温泉とベルツ
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