CNN、BBC等をみていて
公開日:
:
観光学評論等
誤解を恐れず表現すれば、今まで地方のテレビ番組、特にNHKを除く民放を見ていて、東京のニュースが地方に垂れ流されているという印象を強く持っていた。
そのうえで、一定の時間帯で、地方ネタが流されるのであるが、他地域から来た者にとって、興味のない暇ネタにしか思えなかった。学校新聞の延長にうつったのである。
地域のものだけ日本人受けているというネタであり、そこには、無理やり作った地元のプライドという印象が強く出て、普遍性に欠けるものがあった。
今そのことを、東京のキー局を見ていてあらためて思うようになっている。ほとんど地上波のテレビを見なくなったが、それでも時折ネット等で飛び込んでくる。
しかし、話題が、自動運転車、ライドシェアや観光といった私の専門に限らず、北朝鮮等の問題でも、グローバルな話題が飛び込んでくるCNN、BBC等比較すると、
これまで地方もローカル局に抱いていた印象を、当局のキー局に抱くようになってきた。
おそらく、朝日新聞、NHKといった日本のメディアが国際化してゆかなければ、この問題は解決しないのであろうが、朝日等が国際化すれば、日本のメデャアといえるかという問題にもなる。
中国と異なって、日本を中心とした社会が、日本語を使う日本人以外の存在があまりに少なかった。日本のメディアも日本語バリアで仲間内で競争していればよかった。しかし、、情報や物流、人流の世界でこれだけグローバル化してゆけば、メディアもそうはゆかないであろう。産経新聞等の存在も、ネットのニッチな世界での生き残りでしかなくなり、マスメディアとしての存在は、国産で一つ残れるか否かということになるのであろう。NHKワールドも、日本のニュースの英語翻訳版から脱局しなければならない。
このことは、観光宣伝においても同じであり、外国人誘致の掛け声は一段と大きくなっているが、その宣伝は学校放送の域を出ることができないのも、国産国際メディアが存在しないことに起因するのかもしれない。
関連記事
-
-
マルティニーク生まれのクレオール。 ついでに字句「伝統」が使われる始めたのは昭和初期からということ
北澤憲昭の『<列島>の絵画』を読み、日本画がクレオールのようだというたとえ話は、私の意見に近く、理解
-
-
脳科学と人工知能 シンポジウムと公研
本日2018年10月13日日本学術会議講堂で開催された標記シンポジウムを傍聴した。傍聴後帰宅したら
-
-
岩波新書『日本問答』
本書では、大島英明著『「鎖国」という言説 ケンペル著・志筑忠雄訳『鎖国論』の受容史 人と文化の探究』
-
-
若者の課外旅行離れは本当か?観光学術学会論文の評価に疑問を呈す
「若者の海外旅行離れ」を読み解く:観光行動論からのアプローチ』という法律文化社から出版された書籍が
-
-
「植民地朝鮮における朝鮮総督府の観光政策」李良姫(メモ)
植民地朝鮮における朝鮮総督府の観光政策 李 良 姫 『北東アジア研究』第13号(2007年3月
-
-
ウェアラブルデバイスを用いた観光調査の実証実験
動画 https://youtu.be/Sq4M3nvX6Io 10月29日にg-コンテン
-
-
角本良平著『高速化時代の終わり』を読んで
久しぶりに金沢出身の国鉄・運輸省OBの角本良平氏の『高速化時代の終わり』を読んでみた。本を整理してい
-
-
観光とツーリズム~日本大百科全書(ニッポニカ)の解説に関する若干の疑問~
日本大百科全書には観光に関する記述があるが(https://kotobank.jp/word/%E8
-
-
田口亜紀氏の「旅行者かツーリストか?十九世紀前半フランスにおける“touriste”の変遷」(Traveler or “Touriste”? : Distinctions in Meaning in Nineteenth Century France)共立女子大学文芸学部紀要2014年1月を読んで
2015年4月15日のブログに「羽生敦子立教大学兼任講師の博士論文概要「19世紀フランスロマン主義作
-
-
観光学が収斂してゆくと思われる脳科学の動向(メモ)
◎ 観光学が対象としなければならない「感情」、「意識」とは何か ①評価をする「意識」とは何か
