*

Boro Taxis(Green Cab) ニューヨーク市民の新たな足「ファイブボロー・タクシー」  ニューヨークのタクシー台数増加

公開日: : 最終更新日:2023/05/28 ライドシェア, 配車アプリ

かつては、車体を独特の黄色に塗装した”メダリオン・タクシー” (medallion taxicabs) のみが通りでの乗客の呼び止め (street hail) に応じて拾うことが許可されていた。Taxi and Limousine CommissionによるGPSを用いたタクシーの運行状況の解析結果、乗客のピックアップの95%はマンハッタンの96丁目以南およびJFK空港とラガーディア空港で行われていることが判明した。つまり、アウター・ボロウ(クイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、スタテン・アイランド)では乗客がほとんど正規のタクシーにアクセスできていないことが鮮明になった。”ボロ・タクシー”がこのタクシーの過疎地域で乗客を拾うことで、この不都合を解消することを目指して、Five Borough Taxi PlanがStreet Hail Liveryプログラムとともに開始された。2011年1月、マイケル・ブルームバーグ市長はこの計画をニューヨーク市演説の宣言の中で発表した。
2011年12月、アンドリュー・クオモ知事はFive Borough Taxi Planを認可する州法に署名した。これには18,000台の新しいボロ・タクシーの導入と車いす対応の2,000台の新しいイエロー・メダリオンの販売が盛り込まれていた。これらは全てとなっている。この法律はリヴァリー・キャブ(個人または会社が、許可されたルールに則り、車体の色を統一して行う輸送サービス)の流しで乗客を拾うことを合法にしたが、オークションを通じて一台当たり平均$700,000で販売されたイエロー・タクシー・メダリオンに見られたように高コストになるであろうことから、リヴァリー・キャブのドライバーと政治家の一部はこの法律に好意的でなかった。Taxi and Limousine Commissionはボロ・タクシーの認可は$1,500のコストがかかり、三年間は良好であろうと明示した。
2012年4月、ブルームバーグ市長はボロ・タクシーに関する法律を採択した10日後に、車体の色の選択を公表した。公式カラーは青リンゴ色 (“apple green”) と呼ばれる薄緑色 (light green) である。この色は、伝統的なイエロー・タクシーおよび市の緊急車両と区別できるようデザイン・ファームと協議の結果選ばれた。市長は、このタクシーの色の名前をニューヨーク市のニックネームであるビッグ・アップルと合わせるように指示した。またグリーンはニューヨーク市の環境配慮の取り組みを表す色でもある。

green cab はマンハッタンのハーレム以北を念頭に定められたタクシー。ウエストサイドは110ストリート、イーストサイドは96ストリートよりも北側の地域でなければ green cab をつかまえて乗ることはできない。つまり、それよりも南側ではこのタクシーに乗車することはできない。ただし、ハーレムで乗車してタイムズスクエアやウォール街などまで乗って行き降りることはできる。なぜこのようなタクシーができたかというと、普通の yellow cab が110ストリート以北、ハーレムやブロンクス地域に行かず、その地域の住民が不便な思いをしていたからである。

ボロ・タクシーは、空港以外のマンハッタンの東96丁目と西110丁目以北、およびアウター・ボロー(ブロンクス、ブルックリン、クイーンズ、およびスタテン・アイランド)で乗客を乗せることができる。乗客を降ろすのはどこでも許可されているが、新しく乗客を乗せるのは”イエロー・ゾーン”(マンハッタンの東96丁目と西110丁目以南および空港)では許可されていない。対するイエロー・キャブは、ニューヨーク市のどこでも乗客を拾い、降ろすことができる。
ボロ・タクシーは様々な車種が存在するが、車体の色はアップル・グリーンで統一されており、拾う際はすぐにわかるようになっている。各車体は、イエロー・キャブと同様、GPS、デビット・クレジットカード決済、メーター、天井の採光窓、カメラ、パーティションが備わっている。また、料金メーターはイエローキャブと同じに設定されている。装備されているGPSはイエロー・ゾーンでの乗客のピックアップを行っていないか追跡するためにも用いられる。
ボロ・タクシーはリヴァリー・サービス(個人または会社が、許可されたルールに則り、車体の色を統一して行う輸送サービス)の一部であるため、各車は会社(または車両基地)に登録されている。基地局名と電話番号のステッカーが車体後部のパネルに貼付けられている。乗客は電話呼び出しでピックアップ場所と目的地を予約することができるが、ピックアップ場所は空港を除くイエロー・ゾーン以外が許可されている。空港は通常はイエロー・ゾーンに含まれるが、事前予約の場合はピックアップ場所として許可されている料金は交渉することができる。事前予約の場合は料金は交渉可能である。

http://www.nyc.gov/html/tlc/html/passenger/shl_passenger.shtml

 The yellow taxi is an iconic symbol of New York City. But since the summer of 2013, New Yorkers can now spot a different color cab cruising city streets. The Taxi & Limousine Commission’s new Boro Taxi program (also known as the Street Hail Livery program) has licensed thousands of green Boro Taxis to serve areas of New York not commonly served by yellow medallion cabs. The goal of the Boro Taxi program is to improve access to street-hail transportation throughout the five boroughs – especially for persons with disabilities and people who live or spend time in areas of New York City historically underserved by the yellow taxi industry.  Boro Taxi drivers can pick up passengers from the street in northern Manhattan (north of West 110th street and East 96th street), the Bronx, Queens (excluding the airports), Brooklyn and Staten Island and they may drop you off anywhere. Each vehicle is associated with a local car service that has been affiliated with the Boro Taxi program and can still participate in pre-arranged trips. Boro Taxi drivers can be dispatched to pick you up in northern Manhattan, the Bronx, Queens, Brooklyn and Staten Island and at the airports, but may not pick up any trips – pre-arranged or street hail – in the Manhattan exclusionary zone. 

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=4v031rvFrcE
Boro Taxis can pick up passengers by street hail or prearranged trip outside the Manhattan exclusionary zone and by prearranged trip only at the airports. (Source:  TLC)
 Boro Taxis have a number of features that ensure that they are easy to identify. Much like yellow taxis, Boro Taxis are uniform in color (apple green), have a debit/credit card reader, a meter, a roof light and a camera or a partition. The metered fare in a Boro Taxi is the same rate as for yellow taxis. Boro Taxis are equipped with GPS trackers to make it easier to find lost property and enforce our rules. These vehicles are inspected for safety and proper taxi equipment by the TLC twice every year.
 

関連記事

no image

生産性向上特別措置法(規制のサンドボックス)を必要としない旅行業法の活用

参加者や期限を限定すること等により、例えば道路運送法の規制を外して、自家用自動車の有償運送の実証実験

記事を読む

London Car Dispatch App Report ③ Dispatch app business of Hailo

(3 founder drivers) Terry Runham   Gary Jackson

記事を読む

November 1, 2016   Survey report No.1 on taxi dispatch application and tourism advertisement in New York by Japanese taxi business CEOs

We gathered at Narita Airport. It is departure at

記事を読む

no image

メディアやセミナーに踊らされるMaaS  

Mobility as a Service(MaaS)とは、運営主体を問わず、情報通信技術を活用

記事を読む

『タクシー定期券』の専門誌報道について

2016年8月29日の東京交通新聞に「タクシー定期券」の報道がなされていた.定期「券」に問題があるの

記事を読む

配車アプリの社会問題化

「Uber登録ドライバーが客を誘拐してレイプする事件発生、他の国でもトラブルあり」と報道されています

記事を読む

🌍🎒 🚖 マニラのライドシェア状況報告 チームネクスト IN 新潟 11月1日

新潟でのチームネクストに参加し、マニラの報告を行った。 三条市のデマンド交通の説明を市長と中越交通

記事を読む

no image

人口減少と配車アプリ  Taxi Japan 19.1.25 No.337号 長野県タクシー協会講演会内容へのコメント

長野県新年臨時総会後の講演会なので、テーマは将来ビジョン関係であろう。その意味で会員に日本の配車

記事を読む

中国における配車アプリの動向

今後の外国人旅行者の増大を考慮すると、中国における配車アプリの動向は日本も無視できない影響力をもつも

記事を読む

no image

livery stable とlivery cars 流し営業の歴史

図書館から「真昼の決闘(ハイヌーン)」を借りてきて見た。 そのなかで、Livery stapleの

記事を読む

PAGE TOP ↑