*

中山智香子『経済学の堕落を撃つ』

公開日: : 最終更新日:2023/05/20 出版・講義資料

経済学は、なぜ人間の生から乖離し、人間の幸福にはまったく役立たなくなってしまったのか? 経済学の堕落の跡をたどると同時にその再生の可能を探る。「科学的客観性」「ヴァリューフリー」を標榜し、いつしか「人間の心」を失ってしまった経済学。19世紀後半ドイツにおいて始まった経済学「科学化」の動き。ハイエク、「ゲーム理論」、さらには「シカゴ学派」の「ゴッドファーザー」シュルツへと至る、極端な経済の自由化と「脱倫理化」の強化。そして「クズネッツ曲線」をめぐる「新自由主義」の欺瞞。その一方での、上記の流れに抗して「人間の顔をした経済学」を目指した、ポランニー、イリイチ、あるいはウォーラーステインら世界システム論者などにによる、経済学における「社会的公正」理念復権への模索。経済学の歩みを「自由」と「正義」という二つの相対立する思想の相克の歴史と捉え、21世紀の「来たるべき経済学」の可能性を探る。

関連記事

no image

『日本が好きすぎる中国人女子』桜井孝昌

内容紹介 雪解けの気配がみえない日中関係。しかし「反日」という一般的なイメージと、中国の若者

記事を読む

no image

「元号と伝統」横田耕一 学士會会報No.937pp15-19

元号の法制化に求めた人々に共通する声は元号は「日本文化の伝統である」というものだった。 一世

記事を読む

no image

江戸時代の交通事故

交通事故は、自動車の登場以前にもあった。江戸時代にも、大八車や牛車、馬車などの“クルマ”があったか

記事を読む

no image

『創られた伝統』

第一に、全ての「伝統」は歴史の中で恒常的に取捨選択された結果であり、長年の「伝統」であれ、その都

記事を読む

『近世社寺参詣の研究』原淳一郎

facebook投稿文章 「原淳一郎教授の博士論文「近世社寺参詣の研究」を港区図書館で借りて

記事を読む

no image

大関真之『「量子」の仕業ですか?』

pp101-102 「仮にこの性質を利用して、脳が人の意識や判断、その他の動作を行っているとしたら、

記事を読む

no image

『起業の天才 江副浩正 8兆円企業を作った男』大西康之

父親の縁で小運送協会が運営していた学生寮に大学1,2年と在籍していた。その時の一年先輩に理科二類

記事を読む

 動画で考える人流観光学 『ビルマ敗戦行記』(岩波新書)2022年8月27日  

明日2022年8月28日から9月12日までインド・パキスタン旅行を計画。ムンバイ、アウランガバード

記事を読む

『セイヴィング・ザ・サン』 ジリアン・テッド

バブル期に関する書籍は数多く出版され、高杉良が長銀をモデルに書いた『小説・ザ・外資』はア

記事を読む

no image

ピアーズ・ブレンドン『トマス・クック物語』石井昭夫訳

p.117 観光tourismとは、よく知っているものの発見 旅行travelとはよく知られていな

記事を読む

no image
ロシア旅行の前の、携帯wifi準備

https://tanakanews.com/251206rutrav

no image
ロシア旅行 田中宇

https://tanakanews.com/251205crimea

no image
2025年11月25日 地球落穂ひろいの旅 サンチアゴ再訪

no image
2025.11月24日 地球落穂ひろいの旅 南極旅行の基地・ウシュアイア ヴィーグル水道

アルゼンチンは、2014年1月に国連加盟国58番目の国としてブエノスア

no image
2025年11月23日 地球落穂ひろいの旅 マゼラン海峡

プンタアレナスからウシュアイアまでBIZBUSで移動。8時にPUQを出

→もっと見る

PAGE TOP ↑