Quora 微分方程式とはなんですか?への回答 素人の私にもわかりやすかった
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最終更新日:2021/08/05
出版・講義資料
微分方程式とは、未来を予言するという人類の夢である占い術の一つであり、その中でも最も信頼のおける占い術のことです。
この占い法はニュートンによって発見されました。そして人々は半信半疑でこの新しい占い術を色々なことに対して使ってくるうちに、どうやらこの占い術が、他のどの占い術よりも信用がおけるものであることを皆が確信して来たのです。
占い術とは、今という時刻 ttの情報だけを使って未来に何が起こるかを知る方法のことです。そんなときに手相を見たり、水晶玉を使ったり、カードを使ったり、筮竹を使って、ゴニョゴニョと何か訳のわからないお呪いを唱えながら、えいやっとやって未来を予測します。そのためには、手相や、水晶玉や、カードや、筮竹などの道具を使いこなせるような高度な訓練が必要になります。
それと同じように、微分方程式で未来を予測するには、自分の知りたい事柄や量の大きさに関して、今という時刻ttのその事柄の量の大きさだけを知っていてもこの占い術では未来を予測できません。その量は時々刻々と変化しますので、その量をQQとすると、それは時間の関数として、f(t)f(t)と表されます。すなわち、
Q=f(t)Q=f(t)
で表される。ところが、それに加えて、その量は今というこの時点 tt の瞬間に、どれだけ変化しているかを知る必要がある。その瞬間の変化の量のことをその量の時間による微分と呼び、その瞬間の変化の量を Q′Q′ とすると、
Q′=ddtf(t)Q′=ddtf(t)
で表します。
でも、それで完全に未来の予言ができない場合もある。そのときには、その変化の量Q′Q′ の変化を知る必要があります。そこでQQ のその時刻tt での変化の変化の量を Q′′Q″で表すと、
Q′′=d2dt2f(t)Q″=d2dt2f(t)
となります。これを関数ffの時間 ttに関する2階の微分係数と呼びます。
それでも、それで完全に未来の予言ができない場合もある。そのときには、その変化の変化の量 Q′′Q″の変化を知る必要があります。そこでQQのその時刻 ttでの変化の変化の変化の量を Q′′′Q‴で表すと、
Q′′′=d3dt3f(t)Q‴=d3dt3f(t)
となります。これを関数 ffの時間 tt に関する3階の微分係数と呼びます。
このようにして、自分の興味のある事柄の未来を占うのに、どれだけの微分の繰り返しがいるかは、その問題によって異なります。そして、例えば nn階の微分係数まで知れればその未来が完全に予言できてしまう事柄に対しては、そこまでの微分係数の間に、
c0+c1ddtf(t)+c2d2dt2f(t)+c3d3dt3f(t)+⋯+cndndtnf(t)=0c0+c1ddtf(t)+c2d2dt2f(t)+c3d3dt3f(t)+⋯+cndndtnf(t)=0
という方程式が成り立ちます。ただしここで、c0,c1,c2,…c0,c1,c2,…はある定数です。この方程式のことをnn階の微分方程式と言います。
この微分方程式が、占い師の手相や、水晶玉や、カードや、筮竹に匹敵する占い用の道具です。そして、数学者や物理学者は、この占い道具を使いこなせるように大変な訓練を受けて、それを使いながら、ゴニョゴニョと何か訳のわからないお呪いを唱えながら、えいやっとやってこの微分方程式を解き、未来を予測します。これが微分方程式のことです。
初めにも述べましたが、この占い法はニュートンによって発見されました。そして人々は半信半疑でこの新しい占い術を色々なことに対して使ってくるうちに、どうやらこの占い術が、他のどの占い術よりも信用がおけるものであることを確信して来たのです。
そして現在人類が手に入れた最も信頼がおけ、驚異的な精度で未来の予測を占える占い術が、量子力学という学問の分野で使われているシュレディンガー方程式という微分方程式と、その同じものを別な側面から見たハイゼンベルグ方程式という微分方程式であると認識されているのです。
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