*

富裕層の海外脱出

公開日: : 最終更新日:2021/08/05 出版・講義資料

さて、この文書からわかることは、100万米ドル以上の億万長者の海外脱出で最もメジャーな国は、ここのところ、中国、ロシア、インド、トルコ、イギリス、フランスです。なかでも最もきわだって多いのが中国です。

これらの億万長者の流入先は、オーストラリア、米国、カナダ、スイスなどですが、近年はオーストラリアが多くの億万長者を引きつけています。

このレポートを読むと、彼らは、より有利な税法、環境汚染の少なさ、治安の良さに惹かれて国を出ます。

しかし、最大の脱出理由は「自国政治経済体制への失望もしくは先行き不安」なのです

私見ながら、日本からの租税回避目的の海外脱出が、他国に比して現時点ではそう多くないのは、そこまでこの国に失望している富裕層が多くないためでしょう。日本からも租税回避脱出者はいるでしょうが、まだまだ世界からみれば少数であるといえそうです。

関連記事

no image

国際観光局ができた1930年代の状勢 『戦前日本の「グローバリズム」』

大東亜共栄圏の虚構を指摘 「バダヴィアに派遣された小林一三商相」国内世論の啓発に努める小林は

記事を読む

『築地と豊洲』澤章 都政新報社

Amazonの紹介では「平成が終わろうとしていたあの頃、東京のみならず日本中を巻き込んだ築地市場の

記事を読む

no image

『芸術を創る脳』酒井邦嘉著

メモ  P29 言葉よりも指揮棒を振ることがより直接的  P36 レナードバースタイン 母校ハー

記事を読む

no image

『中国はなぜ軍拡を続けるのか』阿南友亮著

第40回サントリー学芸賞(政治・経済部門)受賞!第30回アジア・太平洋賞特別賞受賞! 何

記事を読む

no image

ドナルド・トランプが大統領になる5つの理由を教えよう

https://www.huffingtonpost.jp/michael-moore/5-rea

記事を読む

no image

太平洋戦争で日本が使用した総費用がQuoraにでていた

太平洋戦争で、日本が使った総費用はいくらでしょうか?Matsuoka Daichi, 九州大学で経

記事を読む

フェリックス・マーティン著「21世紀の貨幣論」をよんで 

観光を理解する上では「脳」「満足」「価値」「マネー」が不可欠であるが、なかなか理解するには骨が折れる

記事を読む

no image

ふるまいよしこ氏の尖閣報道と観光

ふるまいよしこさんの記事は長年読ませていただいている。 大手メディアの配信する記事より、信頼できる

記事を読む

「ブラックアース~ホロコーストの歴史と警告」ティモシー・スナイダー著池田年穂訳 を読んで

ホロコーストについても、観光学で歴史や伝統は後から作られると説明してきたが、この本を読んでさらにその

記事を読む

no image

Quora 日本が西洋諸国の植民地にならなかったのは何故だと思いますか?

https://jp.quora.com/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%8C%

記事を読む

PAGE TOP ↑