*

Quora 英語は文字通り発音しない単語が多い理由は、ペストの流行が原因?

公開日: : 最終更新日:2023/05/29 出版・講義資料


Shiro Kawaiさんの名回答

1400年頃までの中英語(Middle English)では、ほぼ綴りに対応する発音だったと言われています。例えばnameは「ナーメ」に近い発音でした。ところが、1600年代の近代英語に変化する200年ほどの間に、系統的な母音の変化が起きます(大母音推移)。下の図(略)はその様子です。時系列は下から上です。例えばnameの[a:]の音は[æ:]を経て[eɪ]へと変化しました。しかし、ちょうど活版印刷が1500年前後から広まり、綴りは変化前のものが書物に固定されたため、綴りと発音の乖離が生じたとされます。例えば1600年前後に出版されたシェイクスピアの戯曲は初期近代英語で、単語や文法は現代英語にかなり近いですが、発音についてはまだ遷移が収束しておらず現代と違っていたようで、当時の発音でないとわからない語呂合わせや駄洒落がたくさんあるそうです。大母音推移が起きた理由ははっきりしたことはわかっていないそうですが、一説にはペストの流行により都市部の知識階級の人口が激減し、地方からの大きな人口移動があって方言が混ざり合ったから、とも言われています。

関連記事

no image

動画で考える人流観光学 リーマン予想  素数

  ゲーテルの不確定性原理 https://youtu.be/hEG1cWJD

記事を読む

アメリカの原爆神話と情報操作 「広島」を歪めたNYタイムズ記者とハーヴァード学長 (朝日選書) とその書評

広島・長崎に投下された原爆について、いまなお多数のアメリカ国民が5つの神話・・・========

記事を読む

no image

田岡俊二さんの記事 陸軍は「海軍の方から対米戦争に勝ち目はない、と言ってもらえまいか」と内閣書記官長(今の官房長官)を通じて事前に働きかけた。だが、海軍は「長年、対米戦準備のためとして予算をいただいて来たのに、今さらそんなことは言えません」と断り、日本は勝算のない戦争に突入した。

昔、国際船舶制度の件でお世話になった田岡俊二さんの記事が出ていたので、面白かったところを抜き書き

記事を読む

河口慧海著『チベット旅行記』の記述  「ダージリン賛美が紹介されている」

旅行先としてのチベットは、やはり学校で習った河口慧海の話が頭にあって行ってみたいとおもったのであるか

記事を読む

no image

現代では観光資源の戦艦大和は戦前は知られていなかった? 歴史は後から作られる例

『太平洋戦争の大誤解』p.183 日本人も戦前はほとんど知らなかった。戦後アメリカの報道統制

記事を読む

no image

何故日米開戦が行われたか。秋丸機関の報告書への解説 『経済学者たちの日米開戦』

 書名は出版社がつけたものであろう。傑作ではある。書名にひかれて読むことになったが、およそ意思決定

記事を読む

脳科学 ファントムペイン

四肢の切断した部分に痛みを感じる、いわゆる幻肢痛(ファントムペイン)は、脳から送った信号に失った

記事を読む

地域観光が個性を失う理由ー太田肇著『同調圧力の正体』を読んでわかったこと

本書で、社会学者G・ジンメルの言説を知った。「集団は小さければ小さいほど個性的になるが、その集団

記事を読む

no image

『ヴェノナ』

ヴェノナの解読は、数十万通のうちの僅か千通程度の解読であるが、それでもUSA内のスパイを炙り出す

記事を読む

no image

QUORAに見る観光資源 日本から出たことがないのでわからないのですが、日本は本当に治安が良いのですか?松本 貴典 (Takanori Matsumoto),

日本から出たことがないのでわからないのですが、日本は本当に治安が良いのですか?松本 貴典 (Tak

記事を読む

PAGE TOP ↑