*

メンタル統合 

公開日: : 最終更新日:2021/08/05 出版・講義資料, 観光学評論等

人類の文化的躍進のきっかけは、7万年前に起きた「脳の突然変異」だった:研究結果

https://wired.jp/2019/09/01/recursive-language-and-imagination/?fbclid=IwAR3F5RnDDLBw6TBjVi_DcfRSnUSALfDbSDwxDPJWixdqzB2dADTssJZI2Ws

人類が洞窟壁画の制作や住居の建設といった「文化的躍進」は、7万年前より前には発見されていない。この時点でいったい人類に何が起きたのか──。この進化の引き金を引いたのが「脳の突然変異」であった可能性が、米大学の研究によって明らかになった。

記憶のなかの複数の単語を意味のあるメンタルイメージとして合成するプロセスは、「前頭前野統合(Prefrontal Synthesis)」または「メンタル統合(Mental Synthesis)」と呼ばれている。

文章のなかでも「入れ子構造(または再帰構造)」になっているものの理解には、メンタル統合能力が必須である。「単語の柔軟な組み合わせと入れ子構造は、すべてのヒト言語に特徴的な機能です。このため言語学者は現代的な言語を『再帰言語』と呼んでいる

「7万年前にメンタル統合と再帰言語を取得したことで、本質的に行動が異なる新たな種が誕生しました。真に現代的行動をとる最初のホモサピエンス

ブラジルのアマゾン川のほとりには、ピダハン族と呼ばれる「再帰言語を話さない」狩猟採集民族が暮らしている。この部族の言語と文化を研究してきたダニエル・エヴェレットによると、ピダハン語には数や左右、色彩、それに性差の概念がない。

そしてピダハン族は実際に見聞きしたことしか話さず、架空の話はしない。文法には過去や未来の概念もなく、“いま”を生きている。そのためか宗教をもたず、未来への不安もなく過去からの後悔もないという。まさにヴィシェドスキーの考える、再帰言語がなかった時代を彷彿とさせる人々と、その暮らしぶりなのだ。

関連記事

角本良平著『高速化時代の終わり』を読んで

久しぶりに金沢出身の国鉄・運輸省OBの角本良平氏の『高速化時代の終わり』を読んでみた。本を整理してい

記事を読む

no image

ゆっくり解説】突然変異5選:新遺伝子はどうやって生まれるのか?【 進化 / 遺伝 子 / 科学 】

https://youtu.be/bGthe_Aw1gQ ミトコンドリアと真核生物の起源:生物進化

記事を読む

no image

『知られざるキューバ』渡邉優著 2018年

4年前のキューバ旅行のときにこの本が出版されていれば、また違った認識ができたとの思う。 カリ

記事を読む

地域観光が個性を失う理由ー太田肇著『同調圧力の正体』を読んでわかったこと

本書で、社会学者G・ジンメルの言説を知った。「集団は小さければ小さいほど個性的になるが、その集団

記事を読む

no image

『物語 ナイジェリアの歴史』島田周平著 中公新書

アマゾン書評 歴史家トインビー曰く、アフリカはサハラ砂漠南縁を境に、北のアラブ主義

記事を読む

no image

『結婚のない国を歩く』モソ人の母系社会 金龍哲著

https://honz.jp/articles/-/4147 書によれば、「民族」という単

記事を読む

no image

戦陣訓 世間が曲解して使用し、それが覆せないほど行き渡ってしまった例  

世間が曲解して使用し、それが覆せないほど行き渡ってしまった例である。「もはや戦後ではない」は私の

記事を読む

『サイロ・エフェクト』ジリアン・テット著 高度専門化社会の罠

デジタル庁が検討されている時期であり、港図書館で借りて読む。本書は、NYCのデータ解析により、テ

記事を読む

書評『法とフィクション』来栖三郎 東大出版会

観光の定義においても、自由意思を前提とするが、法律、特に刑法では自由意思が大前提。しかし、フィク

記事を読む

no image

『カシュガール』滞在記 マカートニ夫人著 金子民雄訳

とかく甘いムードの漂うシルクロードの世界しか知らない人には、こうした動乱の世界は全く想像を超えるも

記事を読む

no image
ロシア旅行の前の、携帯wifi準備

https://tanakanews.com/251206rutrav

no image
ロシア旅行 田中宇

https://tanakanews.com/251205crimea

no image
2025年11月25日 地球落穂ひろいの旅 サンチアゴ再訪

no image
2025.11月24日 地球落穂ひろいの旅 南極旅行の基地・ウシュアイア ヴィーグル水道

アルゼンチンは、2014年1月に国連加盟国58番目の国としてブエノスア

no image
2025年11月23日 地球落穂ひろいの旅 マゼラン海峡

プンタアレナスからウシュアイアまでBIZBUSで移動。8時にPUQを出

→もっと見る

PAGE TOP ↑