書評『我ら見しままに』万延元年遣米使節の旅路 マサオ・ミヨシ著
p.70 何人かの男たちは自分たちの訪れた妓楼に言及している。妓楼がどこよりも問題のおこしやすい場所である。故国では、そのようなところを訪れることは生活の一部として許されていた。従って使節一行の男たちが、妓楼を自分たちの工程に組み込むことは当然のことであったろう。
彼らは口をそろえて説明している。自分たちがそこを訪れる理由は、普通そのようなところを訪れる理由とは違うのだと。例えば、熟睡のためだと。
関連記事
-
-
塩野七生著『ルネサンスとは何であったのか』
後にキリスト教が一神教であることを明確にした段階で、他は邪教 犯した罪ごとに罰則を定める 一
-
-
GOTOトラベルの政策評価のための参考書 『震災復興 欺瞞の構造』2012年 原田泰 新潮文庫
いずれ、コロナ対策としてのGOTOトラベル等の観光政策の評価が必要になると思い、災害対策等の先例を
-
-
Quora に見る歴史認識 知られていない歴史上の出来事の中には、知る価値のあるものがあるのでしょうか? 第二次世界大戦後に行われた米兵による日本の民間人への大量レイプである。
以前にもこれについて書いたことがあるが、その程度や実際に如何程酷かったのかを理解している人は少ない
-
-
QUORAに見る歴史認識 香港国家安全法について、多くの中国本土の人々はどのように考えているのでしょうか?
私は初めて香港に行ったとき、深セン税関の前で大声で怒鳴っている香港人たちがいて、聞き取れたのは"香
-
-
ヘンリーSストークス『英国人記者からみた連合国先勝史観の虚妄』2013年祥伝社
2016年10月19,20日に、父親の遺骨を浄土真宗高田派の総本山専修寺(せんじゅじ)に納骨をするた
-
-
国際観光局ができたころ 満州某重大事件(張作霖爆死)と満州事変
排日運動が激しくなってきていた。当時は関東軍は知らず、河本大佐数人で実行。満州の出先機関はバラバラ
-
-
ここまで進化したのか 『ロボットの動き』動画
https://youtu.be/fn3KWM1kuAw
-
-
『起業の天才 江副浩正 8兆円企業を作った男』大西康之
父親の縁で小運送協会が運営していた学生寮に大学1,2年と在籍していた。その時の一年先輩に理科二類
-
-
『婚姻の話』 柳田國男
日本は見合い結婚の国、それが日本の伝統文化である、という説に、柳田ははっきりノーを突き付ける。
-
-
脳科学 ファントムペイン
四肢の切断した部分に痛みを感じる、いわゆる幻肢痛(ファントムペイン)は、脳から送った信号に失った
- PREV
- 書評『山形有朋』岡義武 岩波文庫
- NEXT
- 歴史認識と書評 岡部伸『消えたヤルタ密約緊急電』