*

書評『我ら見しままに』万延元年遣米使節の旅路 マサオ・ミヨシ著

公開日: : 最終更新日:2023/05/29 出版・講義資料, 歴史認識

p.70 何人かの男たちは自分たちの訪れた妓楼に言及している。妓楼がどこよりも問題のおこしやすい場所である。故国では、そのようなところを訪れることは生活の一部として許されていた。従って使節一行の男たちが、妓楼を自分たちの工程に組み込むことは当然のことであったろう。

彼らは口をそろえて説明している。自分たちがそこを訪れる理由は、普通そのようなところを訪れる理由とは違うのだと。例えば、熟睡のためだと。

関連記事

no image

保護中: 『中世を旅する人びと』 阿部 謹也著を読んで

西洋中世における遍歴職人の「旅」とは、糧を得るための苦行であり、親方の呪縛から解放される喜びでもあっ

記事を読む

no image

2019年11月9日日本学術会議シンポジウム「スポーツと脳科学」聴講

2019年11月9日日本学術会議シンポジウム「スポーツと脳科学」を聴講してきた。観光学も脳科学の

記事を読む

『プロヴァンスの村の終焉』上・下 ジャン=ピエール・ルゴフ著 2017年10月15日

市長時代にピーターメイルの「プロヴァンスの12か月」読み、観光地づくりの参考にしたいと孫を連れて南仏

記事を読む

『江戸の旅と出版文化』原淳一郎

中世宗教史と異なり近世宗教史の大きな特徴に寺社参詣の大衆化がある。新城常三の「社寺参詣の社会経済史

記事を読む

no image

筒井清忠『戦前のポピュリズム』中公新書

p.108 田中内閣の倒壊とは、天皇・宮中・貴族院と新聞世論が合体した力が政党内閣を倒した。しかし、

記事を読む

『サイロ・エフェクト』ジリアン・テット著 高度専門化社会の罠

デジタル庁が検討されている時期であり、港図書館で借りて読む。本書は、NYCのデータ解析により、テ

記事を読む

no image

メンタル統合 

人類の文化的躍進のきっかけは、7万年前に起きた「脳の突然変異」だった:研究結果 https:

記事を読む

no image

化石燃料は陸上生物の生息域の保全に役立っている 堅田元喜

https://cigs.canon/article/20201228_5529.html

記事を読む

『江戸のパスポート』柴田純著 吉川弘文館

コロナで、宿泊業者が宿泊引き受け義務の緩和に関する政治的要望を行い、与党も法改正を行うことを検討

記事を読む

no image

中国「デジタル・イノベーション」の実力 公研2019No.665

モバイル決済は「先松後厳」まずは緩く、後で厳しく  日本の逆 AirbnbやUberが日本で

記事を読む

PAGE TOP ↑