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quora 高2です。東京書籍の教科書には、朝鮮総督府が言論などの自由を奪い、武断政治をした。所有者の明確でない土地を没収し多くの農民が困窮したとあります。これを戦前の日本に肯定的な人はどう捉えるのでしょうか。?

高2です。東京書籍の教科書には、朝鮮総督府が言論などの自由を奪い、武断政治をした。所有者の明確でない土地を没収し多くの農民が困窮したとあります。これを戦前の日本に肯定的な人はどう捉えるのでしょうか。?

私は別に「戦前の日本に肯定的な人」ではないのですが、東京書籍の教科書がそれしか書いていないのだとすると、問題があるように感じます。というのは、明治維新も同じように記述しても間違いではないからです。

・維新政府は言論などの自由を奪い、武断政治をし、所有者の明確でない土地を没収し多くの農民が困窮した。

<解説>明治2年版籍奉還、同4年廃藩置県、同6年地租改正、この一連の流れによって日本全国の不動産の所有権と徴税権の管理が明治政府に一元化され近代的な土地利用制度が確立した。それまで徴税権と土地管理権を所有していた士族・大名には家禄に相当する報酬が支払われていたが明治9年公債の支給によって以後の支給は打ち切られた(秩禄処分)。

家禄や身分を失った武士たちは各地で反乱を起こしたが全て鎮圧され、政府を批判する言論は厳しく統制された。

この一連の不動産所有権改革の過程で、村の入会地など多くの村落共同体財産が「所有者不明地」として国有地に編入され、薪を取りに山に入ることさえ制限を受けるようになり、「多くの農民が困窮し」全国各地で激しい「地租改正反対一揆」が起こります。明治政府はこれに対して地租を若干下げるなどの対応をとりつつ力で抑え込みました。

長々と明治維新について書きましたが、封建制を近代化すると言うことは土地の所有権の在り方を変えると言うことですから、どこでも既得権者(封建地主)による大反対運動がおこります。しかし、それをやらないと近代化などできないのです。

朝鮮では李王朝は結局、これを行いませんでした。それゆえ、多くの矛盾を抱えたまま面積人口に比して弱小国家として20世紀の世界に放り出されたような状態でした。

日清戦争の結果、朝鮮は2000年に及ぶ中国の藩属国の立場から離れることができました。それを機会に国号を大韓帝国と改め、近代化に取り組もうとします。しかし、朝鮮の貴族である両班の激しい抵抗にあい、不動産改革は一切できない状態でした。封建制からの脱却=近代化は不動産所有権の改革がなくてはあり得ないので、これは大韓帝国での近代化が不可能ということを示しています。

朝鮮総督府は近代化を進めるにあたって、明治維新の成功例を参考にしました。当然、両班は激しい抵抗運動を繰り広げましたが力で抑え込みます。日本でやった通りです。日本の統治に反対する言論は封殺します。これも日本で経験済みです。所有権不明な土地は総督府の直轄地としました。日本で経験済みの一揆も起こりましたが、後に朝鮮の農民に安価で売却し民心の安定に努めています。

近代化は封建領主の権利を奪う行為ですので、どこの国でも、かなり大きなギクシャクがあります。世界史的には明治維新政府も朝鮮総督府も最小限の流血騒ぎで、よく事態をコントロールしたと私などは思っています。

朝鮮総督府は学校や工場、鉄道や道路、電気ガス水道などのインフラの整備に注力して、朝鮮の近代化に成功しました。結果、米の生産量が約1千万石であったものが、20年後には2千万石へと倍増、人口も1600万人だったのが2400万人に増え、平均寿命も合併前は24歳だったものが45歳にまで伸びています。

一方で、独立運動などが厳しく弾圧されたのは事実です。ただしこれは日本帝国内ではどこでも体制批判は厳禁でありましたから、朝鮮だけの問題ではないでしょう。

なお封建的諸権利を剥奪され特権を失った両班階級は日本を激しく恨み、祖国を離れて欧米などで朝鮮独立運動を行うこととなります。やがて第2次世界大戦前夜、大日本帝国と敵対した欧米諸国は、こうした朝鮮人没落貴族に目を付けて日本帝国内部をかき回そうとします。その代表が米国籍を取得していた、後の大韓民国初代大統領の李承晩です。しかしながら、両班の復活(封建時代に戻そう)と言う彼の運動が朝鮮国内で支持を得られるわけもなく、やがて、米国政府も匙を投げて、彼に取り合わなくなります。この人物に再び陽の目が当たるのはソ連が金日成を押し立てて北朝鮮を建国した時です。慌てた米国は李承晩の事を思い出し大韓民国を建国させます。

結局のところ、大韓民国は朝鮮総督府の近代化の上に乗りながら李承晩の「両班復活主義=日本支配の全否定」で出来上がっている、極めていびつな国家に見えてしまいます。

回答:

戦前の日本に是々非々の立場で、回答します。

もし、その教科書の記述が質問文にある程度のことしか書いていないのだとしたら、教科書として適当であるとは思えません。「国家の近代化とは何か」という絶好の学習機会を逸失しているように思えて残念です。

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