『おクジラさま』佐々木芽生著 備忘録 伝統は古くはない
公開日:
:
最終更新日:2019/07/02
伝統・伝承(嘘も含めて), 観光資源
https://spice.eplus.jp/articles/137344
p.25 庄司元町長 1968年NHK「新日本紀行」 次の産業は観光しかないと語り、目玉として鯨の博物館と水族館と旁、イルカショウを見せるという構想を持ち、67年アメリカ視察をし、コーヴの主人公オリバーが働いていたマイアミ海洋水族館を視察する。
p.32 コーヴ批判の多くの人は見ていない 隠し撮りはアメリカでは合法。日本だけが問題視する
p.43 日本で捕獲される2万頭のイルカのうち太地町は2000頭 ステータスシンボルになっている
p.59 1951年当時のアメリカのニュース映画 マッカーサーの許可でジャップの捕鯨が復活 空腹の国民には歓迎されるのだ。
p.65 環境保護団体からの明らかな圧力は2000年代になってもまだ続きていた。カリブ諸国に対して「グリーンピースは観光のボイコットを呼びかけるつもりはありません
p.69 アメリカ イヌイットの鯨捕獲には固執 先住民迫害の歴史がある
鯨が環境保護のシンブルになったことで、政治家は海洋生物を利用するなって口が裂けても言えなくなった
日米で、伝統に対する考え方も違う
p.99 需要の少ない鯨肉のため巨額の補助金を投入して南極に行く必要があるか、沿岸捕鯨再開の方がよい
p.185 水銀汚染 濃度は高いが健康被害はない 太地沖で捕獲された鯨には解毒システムが備わっている
p.199 人間を脅かす獰猛なクマがテディベア セオドアルーズベルトが熊内に行った時のエピソード
戦後のオリンピック捕鯨に日本も参加
近海のすべての哺乳類と鳥類は環境庁所管の鳥獣保護管理法 鯨とイルカは例外扱いで水産庁
p.246 海外からの圧力がなくなると鯨を食べることも忘れてしまうのではないか
関連記事
-
原田信男著『義経伝説と為朝伝説』
伝説においては、歴史学の大原則ともいうべきテキストクリティック(史料批判)は必要とされない。資料の一
-
伝統も歴史も後から作られる 『戦国と宗教』を読んで
横浜市立大学の観光振興論の講義ノート「観光資源論」を作成するため、大学図書館で岩波新書の「戦国と宗
-
現代では観光資源の戦艦大和は戦前は知られていなかった? 歴史は後から作られる例
『太平洋戦争の大誤解』p.183 日本人も戦前はほとんど知らなかった。戦後アメリカの報道統制
-
ウッドストック50周年中止 歴史は後から作られる
newspicks のコメントが面白い。Wikiの解説とは一味違う。これも歴史は後から作られる例か
-
筒井清忠『戦前のポピュリズム』中公新書
p.108 田中内閣の倒壊とは、天皇・宮中・貴族院と新聞世論が合体した力が政党内閣を倒した。しかし、
-
動画で考える人流観光学 観光資源論 宇宙旅行
https://youtu.be/KpGnwLiTYj8 https://youtu.be/a
-
『明治維新を考える』三谷博 有志舎 2006年
序章 明治維新の謎 維新という言葉 幕末から頻用されてきた「一新」という言葉を中国の古典に置き換え
-
畑中三応子著『ファッションフードあります』日本食は変化が激しい。フードツーリズムに法則があるのか?
ティラミス、もつ鍋、B級グルメ……激しくはやりすたりを繰り返す食べ物から日本社会の一断面を切り
-
『帝国陸軍師団変遷史』藤井非三四著 メモ
薩長土肥による討幕が明治維新ということになっているが、なんと首都の東京鎮台本営に入った六個大隊のう
-
シャマンに通じる杉浦日向子の江戸の死生観
モンゴルのシャマン等の観光資源調査を8月に予定しており、シャマンのにわか勉強をしているところに、ダイ
- PREV
- 『ダークツーリズム拡張』井出明著 備忘録
- NEXT
- 『連合軍の専用列車の時代』河原匡喜著