*

『ダークツーリズム拡張』井出明著 備忘録

公開日: : 最終更新日:2019/07/02 戦跡観光, 観光学評論等

p.52 70年前の戦争を日本側に立って解釈してくれる存在は国際社会では驚くほど少ない・・・日本に対してはファシズムの一翼を担い、最後まで自由主義社会に対して反抗した国として認知されている

p.90 パリのテロ事件に対してシリアやイラクで毎日多くの犠牲者が出ているのにパリの事件だけを特別視して追悼のアイコンを使用するのはおかしいと批判がFACEBOOKで一時あふれた。これに対して筆者はパリは特別の存在意義がある。そこでのテロは近代西洋システムの思考に慣れ親しんだインテリのアイデンティティへの挑戦であり、問題の本質を見誤っていると批判。テロは肯定しないが、この辺りが筆者の限界かもしれない。国際法上の戦闘行為でない限り、同じである。

p.95~97 カーン平和記念館の前に「勝利のキス」の彫像 対日戦争の終焉を記念  南京虐殺を断罪する展示もある ビシー政権への複雑な感情 無欠開城がパリを救った(バギオを思い出す) ナチスのユダヤ人虐殺と同じことを日本もマレー半島で行っていたという展示

p.138 ロス郊外の「寛容の博物館」では日本の在特会(在日特権を許さない市民の会)を紹介 KKKとともにNet Far Right (ネット右翼)という言葉で展示

p.195 乃木希典の長男の慰霊碑が旅順にはあるが誰も花を手向けた様子が見られない

p.219 負の世界遺産という言葉は英語にない heritageに内包されている 怨親平等の思考形態で過去を水に流してきた

関連記事

no image

ダークツーリズムの一例

ハンフォード・サイト(英語: the Hanford Site)は米国ワシントン州東南部にある核施設

記事を読む

no image

◎◎5 戦争裁判の観光資源化~東京裁判とニュルンベルグ裁判比較~

ニュルンベルク・フュルト地方裁判所600号陪審法廷は、ニュルンベルグ裁判が開催された法廷として資料も

記事を読む

no image

『コンゴ共和国 マルミミゾウとホタルの行き交う森から 』西原智昭 現代書館 

西原智昭氏の著書を読んだ。氏の経歴のHP http://www.arsvi.com/w/nt10.h

記事を読む

『科学の罠』長谷川英祐著「分類の迷宮」という罠 を読んで

観光資源論というジャンルが観光学にはあるが、自然観光資源と文化観光資源に分類する手法に、私は異議を唱

記事を読む

no image

千相哲氏の「聞蔵Ⅱ」を活用した論文

「「観光」概念の変容と現代的解釈」という論文を偶然発見した。 http://repository.

記事を読む

no image

新語Skiplagging 「24時間ルール」と「運送と独占の法理」 

  BBCの新しい言葉skiplagging

記事を読む

no image

保阪正康氏の講演録と西浦進氏の著作物等を読んで

日中韓の観光政策研究を進める上で、現在問題になっている「歴史認識」問題を調べざるを得ない。従って、戦

記事を読む

河口慧海著『チベット旅行記』の記述  「ダージリン賛美が紹介されている」

旅行先としてのチベットは、やはり学校で習った河口慧海の話が頭にあって行ってみたいとおもったのであるか

記事を読む

no image

「観光をめぐる地殻変動」-観光立国政策と観光学ー石森秀三 を読んで

学士會会報2016年ⅳに石森秀三氏の表題記事が出ていた。論調はいつものとおりであり驚かなかったが、感

記事を読む

no image

東アジア観光(文化)を論じる際の共通基盤(漢字、儒教、道教、仏教、律令、科挙等)

○ 東アジア圏の観光を論じる背景(漢字、儒教、道教、仏教、律令、科挙等)  観光研究のテーマとして

記事を読む

no image
ロシア旅行の前の、携帯wifi準備

https://tanakanews.com/251206rutrav

no image
ロシア旅行 田中宇

https://tanakanews.com/251205crimea

no image
2025年11月25日 地球落穂ひろいの旅 サンチアゴ再訪

no image
2025.11月24日 地球落穂ひろいの旅 南極旅行の基地・ウシュアイア ヴィーグル水道

アルゼンチンは、2014年1月に国連加盟国58番目の国としてブエノスア

no image
2025年11月23日 地球落穂ひろいの旅 マゼラン海峡

プンタアレナスからウシュアイアまでBIZBUSで移動。8時にPUQを出

→もっと見る

PAGE TOP ↑