*

ヘルシンキのKutsuplus Maasより先にあったもの

㈱システムオリジンから出版した「観光・人流概論」169ページにヘルシンキのKutsuplusを紹介させてもらっている。チームネクスト調査団の一員として、2014年にロンドンのタクシーアプリを調査した帰りに、ヘルシンキに立ち寄りKutsplusを調べたからである。それが、ようやくMaasになったのか、日本でも専門家の間で紹介されるようになったが、Kutsuplusの時は全く関心が示されなかった。

Kutsuplus自体は予約のできる一種の呼び出し型の、ヘルシンキ地域交通局が経営するミニバスシステムで、それ自体は日本の方がはるか昔から実施されているものである。垣間見たミニバスは、三月という寒い時期でもあり、残念ながらあまり乗客は見かけなかった。

そのころでも、ヘルシンキ市では、個人の自動車が必要なくなる研究をしていると報道されていた。カープール、タクシー、地下鉄、トラム、自転車シェアリング等に加え、Uberのようなメカニズムも一つのアプリの中に取り込もうと考えていると報道されていたので、当然Uber調査に行った私としては、帰りに見に行ったのである。

その意味では、㈱システムオリジンが「観光人流概論」を出版し、いち早くMaasの前身であるKutsuplusを紹介しているのは、先見の目があると思われる。また、国ではなく、ヘルシンキ市という自治体の取り組みであることも重要なのであるが、なぜか日本のMaasに関心を持つ者には認識が薄いのは残念である。

関連記事

no image

住と宿の相対化 インドから上陸「不動産業界のアマゾン」の正体の記事

東洋経済の記事 https://toyokeizai.net/articles/-/2701

記事を読む

no image

2002年『言語の脳科学』酒井邦嘉著 東大教養学部の講義(認知脳科学概論)をもとにした本 生成文法( generative grammar)

メモ p.135「最近の言語学の入門書は、最後の一章に脳科学との関連性が解説されている」私の観光教

記事を読む

no image

『大阪の宿』水上瀧太郎著 小説 映画

東京のサラリーマンが転勤で大阪の下宿屋に暮らした2年間を描いたもの。小説では大正時代(「大正十四年

記事を読む

no image

芦原伸『新日本奥地紀行』めも

イサベラバードの日本奥地紀行をもとに新たに描いた紀行文。新たに描かれた部分にはオリジナリティーが少な

記事を読む

no image

広告だけに収入を求める無償タクシーの報道

https://news.nifty.com/article/economy/business/12

記事を読む

no image

意識あるロボットの出現とホスピタリティー論の終焉

かねがね、観光学研究で字句「ホスピタリティー」が使用されていることに大きな疑問を感じていた。意識

記事を読む

no image

政策として明治時代に制定された、外国人旅行者の保護規定

訪日外国人が治療費を支払わずに帰国する問題を取り上げ、ネットで乱暴な言論を陳述する者を見かけるが、

記事を読む

no image

上田卓爾「明治期を主とした「海外観光旅行」について」名古屋外国語大学現代国際学部 紀要第6号2010年3月を読んで

上田氏の資料に基づく考察には鋭いものがあり、観光とTOURISMの関係についての議論を発展させる意味

記事を読む

Zambia (152)Zimbabwe     February 25, 26, 2019

When boarding in Johannesburg, reading of the boa

記事を読む

父親の納骨と道中の読書  『マヤ文明』『英国人記者からみた連合国先勝史観の虚妄』 2016年10月19日、20日

父親の遺骨を浄土真宗高田派の総本山専修寺(せんじゅじ)に納骨をするため、山代の妹のところに行き、一晩

記事を読む

PAGE TOP ↑