*

「セブンタクシーが山手線で中国語広告を出したワケ」

公開日: : 最終更新日:2023/05/29 ライドシェア, 配車アプリ

日経ビジネス2015年4月10日に、「セブン銀行が山手線で中国語広告を出したワケ ATMのガラパゴス化が商機となる」と題した記事が掲載

タクシーの商機も同様に感じられましたので、表題のような表現をしてみました。日本の地方都市のタクシー経営者のみなさん、海外発行の配車アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 日経ビジネスをまとめますと「訪日外国人客の間で、日本は現金を手に入れられる場所が少ない国として認知されている。これは、日本のキャッシュカードが世界標準(グローバルスタンダード)でないがゆえの問題と言える。セブンのATM機器の開発者が海外カード対応を見込んで機器を設計していたこともあり、迅速に対応できた。カードの磁気読み取り機器を差し込み口の上部と下部の両方につけることで国内と海外、両方のキャッシュカードに対応するATMを用意したのである。海外で発行されたカードでも現金が引き出せる利便性を武器に、訪日外国人の出金ニーズを取り込む。ATMのガラパゴス化をビジネスチャンスと捉えている。」ということになるのでしょうか。

日本のタクシーも外国人の要望に応じていません。従ってセブンタクシーがあるとすれば、海外で発行された配車アプリが使えるようにすることを商機とすると思って表題をつけたわけです。日本人乗客には配車アプリはまだまだ必要性が感じられないでしょうから。

 更にそれだけではありません。日経ビジネスは「外国からの渡航客が多く両替ニーズは確実にある。にもかかわらず、自行のATMが海外カードに対応していないことに十六銀行は悩んでいた。自前のATMを改良するとなるとコストがかかる。そんな折に十六銀行に声をかけたのがセブン銀行だ。ATM設置を申し入れ、十六銀行は受け入れた。駅前の主要支店に他行のATMを置くという常識破りの決断は、面子より、利用者の利便性を重視した結果だ。今後もセブン銀行は「同様の動きが出てくるのを期待している」という。」と報道しています。

 日本のローカルタクシーも自前で海外観光客を呼び込むことは困難です。東京の配車プリを導入したところで同様です。中国等海外発行の配車アプリを導入したほうが手っ取り早いでしょうから、UberやHailo、滴滴打車、快的打車等のアプリをダウンロードした海外観光客が、地方都市で競って自分の使えるタクシーを探す光景がみられるようになるかもしれません。

関連記事

no image

ライドシェア「白タク」と健康食品の関係

有償運送サービスは、許可を受けたバス、タクシーでなければ営業できず、それ以外は違法というのが日本の制

記事を読む

no image

「中国のシェアリングエコノミーを見誤るな~「マッチング先進国」の競争力とは」のメモ書き

https://wisdom.nec.com/ja/business/2018032202/inde

記事を読む

配車アプリの話題と将来  Hailoと提携しているナニワ交通を訪問して

○巨額投資を呼び込む配車アプリ会社 タクシーアプリが話題になっています。Hailo等はロンドン

記事を読む

no image

「相乗り」「乗合」ライドシェア及びタクシー乗り放題制度(「タクシー定期券」)に関する大いなる誤解

2001年『モバイル交通革命』を出版したときに、乗り放題制度を提唱し、その前提にはライドシェアを置い

記事を読む

no image

『高度人流社会を迎える配車サービスの動向』 WEB観光政策フォーラム(https://www.kankou-seisaku.jp/)視点(2月)原稿

スマホに目的地を入力するとたちどころに経路と時間が表示される。高精度GPSが装備され、Wi-Fi

記事を読む

no image

白バスと白タク論議の峻別

現在の道路運送(昭和26年)が制定されるひとつ前に、昭和22年道路運送法があり、更にその前には自動車

記事を読む

歴史は繰り返す 悪質(?)ランドオペレーター対策 米人保護→日本人保護→中国人保護

戦後まで一貫して観光政策はインバウンドであった。外貨獲得が目的である。国際観光ホテル整備法、通訳案内

記事を読む

ニューヨークのタクシーから予測すること ロボットタクシーよりも外国人運転者

VOAのニュースで、2016年4月の市議会で、外国語で与えられるべきタクシーライセンスを取得

記事を読む

no image

定額乗り放題タクシーの開始

いよいよ定額乗り放題タクシーが始まりました。 福岡の模様がテレビ東京のワールドサテライトビジネスで

記事を読む

一人運転手派遣

淀川商店が運転手派遣の専門店としてHPを開設している。 http://seokomon.com/i

記事を読む

PAGE TOP ↑