*

キャッシュレス時代における2019年1月14日付東京交通新聞「クルー」の記事の書き方

公開日: : 最終更新日:2023/05/29 ライドシェア, 運賃、費用、経営

クルーのシステムが本年1月いっぱいメンテナンスに入り、再開は2月と報道されていた。HPにも出ているからニュースでも何でもないだろう。しかしCREWに、組合と川鍋氏がクレームをつけていることが専門紙としてはニュースになるので、あえて記事にしたのであろう。そのことはメディアの特性として理解できる。

当局は、業界、組合からの苦情もあり、事務連絡、通達を出している。しかし、それは去年の3月のことで、今更記事にすることでもないはずだ。

また、通達も事務連絡も行政法上は区別する意味合いはないが、当局も業界向けには格上げしたといった方が通りがいいのであろう。苦労していることがわかる。

謝礼つまりチップは、ハイヤー、バス、タクシーの運転手はみなもらっている。むしろキャッシュレスを政府が推進しているから、海外のように、クレジットカード上のチップの取り扱いや、タブレットでのチップの表示が必要になってくるはずである。消費税の内数か外数かもある。運賃に含まれるすると認可運賃違反になるのだから問題でもある。ツアー客を連れて行ったレストラン等では、ドライバーへの心づけがなされることもある。これを運賃に入れる人はいないだろう。

チップを強要すると認可運賃違反になるという気持ちは理解ができる。クルーの運転手はどこで費用を回収しているのということになるから、疑念が起きるのはわからないでもない。

しかし、大道芸人がパフォーマンスをしたあと、おひねりを期待するのと、自家用車の運転が好きで、ついでに客を乗せているのと、本質は変わらない。両者ともチップをもらえることもあるから何とかなっていると理解するのである。

チップを強要すれば、CREWでなくても、大道芸人でも、レストランでも問題である。従ってそこは社会常識であろう。居酒屋の「お通し」やレストラン、旅館の「サービス料」があとから請求書に書き込まれていて問題になるのは、外国人の社会常識が違うからである。

日本は法治国家である。刑法は罪刑法的主義だから、拡大解釈は許されないということを、法学部の刑法の講義で、霞が関の役人はしっかり学んでいるから、道路運送法違反の解釈もしっかりできる者が担当している。従って、組合等の苦情への対応にも苦労があるのである。

記事の最後、「業界側、クルー双方の意見を聞きながら引き続き注視してゆく」という表現は法治国家の大人の表現である。よくできた回答である。

関連記事

🌍🎒 🚖シニアバックパッカーの旅 11月3日 チームネクスト合宿 in ニューヨーク 3日目

外が明るくなってきてきてから、散歩に出かけた。かねてより行ってみたかった、プラザホテルの中を見学。や

記事を読む

no image

自家用自動車の共同使用(ライドシェ)

タクシー業界がライドシェに過敏になっているのか、行政当局もライドシェに否定的な報道が目立つ。しかし、

記事を読む

London Car Dispatch App Report ③ Dispatch app business of Hailo

(3 founder drivers) Terry Runham   Gary Jackson

記事を読む

侮辱されたUber運転手の報道と欧州での訴訟報道

CNNは、NYPD警官がアメリカに来て2年のUber運転手を侮辱しているニュースを流しています。NY

記事を読む

🌍🎒 🚖シニアバックパッカーの旅 ロンドン配車アプリ調査② 前提となる予備知識とロンドンの配車アプリビジネス事情どう

○日本との違い ロンドンのタクシー制度は日本と根本的に2点異なることを理解しておく必要がある。

記事を読む

no image

旅行業法の不思議③ 「旅行業務取扱料金」と「定額タクシー料金制度」

旅行業務取扱管理者試験では、「旅行業者は料金を定め観光庁長官の認可を受けなければならないか否か」とい

記事を読む

no image

中東のタクシーの「エンゲイジ(貸切)」は逆転の発想 

2月に予定していた中東、バルカン旅行を5月に延期した。 自己手配なので、予約のサイクルが狂うと全体

記事を読む

事業所管官庁と規制官庁 グレーゾーン解消制度の運用に関する感想

若いころ、運輸省大臣官房情報管理部情報処理課に勤務した。当時から何をしているところですかと聴かれ困っ

記事を読む

no image

出入国管理・旅券等の動向

総合旅行業務取扱管理者には、出入国管理、税関、動物植物検疫制度等に関する知識が求められるようである。

記事を読む

no image

31日日経新聞のMaaS出羽守記事にはがっかり

9月9日から北京のライドシェアDIDIの視察に出かける。その前に、DIDIの若者を紹介してもらっ

記事を読む

no image
🕌🎒2025シニアバックパッカー国連加盟国192か国達成の旅 計画作成

国連加盟国192か国を訪問するという計画も残り4か国となっている。その

no image
🌍🎒2024シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 福建省(24番目)厦門

中国渡航にビザが必要な段階で計画したので、金門島から廈門に渡る

🌍🎒シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 台湾省🏳‍🌈 金門島

  昨夜桃園空港から台北駅に鉄道で移

no image
🌍🎒シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 台湾省🏳‍🌈 台北

国連加盟国第一か国目は中国。1970年に香港、台湾と旅行した。当時は、

🌍🎒2024シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 パラオ共和国(国連加盟国188か国目)

    2024年12月4日早朝マニラから

→もっと見る

PAGE TOP ↑