岩波新書『日本問答』
公開日:
:
観光学評論等
本書では、大島英明著『「鎖国」という言説 ケンペル著・志筑忠雄訳『鎖国論』の受容史 人と文化の探究』のことを紹介している。
鎖国という概念自体が江戸時代にはなかったということは現在ではよく知られている。学校でも教えるからであろう。1633年に渡航禁止令が長崎にのみ発布されたが、同年、オランダ商館長の江戸参府が始まった。翌1934年に琉球王国謝恩使が開始されたが、海外渡航者10万人と推計されているから、鎖国ではないのは当然であろう。浜田藩など抜けにも多かったと記述されている。参勤交代開始で国内の流動化も加速した。
p.293 農業の衰退とともに祭りを維持する理由がなくなる。どうやって維持するかというと、観光化しかないということになるが、観光にすると、規模がおかしくなってしまう。たくさん観光客が入った方がいいという話になってしまう。
p.294 お祭りを復活しなきゃと頑張った結果、よさこい節とソーラン節が一緒になっちゃう。ああいうのを成功というのか。量的拡大には成功。中身のないカーニバル
関連記事
-
-
辛坊正記氏の日本の中小企業政策へのコメント
下請け泣かせにメス、政府が価格交渉消極企業を指導-150社採点 Bloomberg 2023/02
-
-
『訓読と漢語の歴史』福島直恭著 観光とツーリズム
「歴史として記述」と「歴史を記述」するの違い なぜ昔の日本人は、中国語の文章や詩を翻訳する
-
-
ウェアラブルデバイスを用いた観光調査の実証実験
動画 https://youtu.be/Sq4M3nvX6Io 10月29日にg-コンテン
-
-
角本良平著『高速化時代の終わり』を読んで
久しぶりに金沢出身の国鉄・運輸省OBの角本良平氏の『高速化時代の終わり』を読んでみた。本を整理してい
-
-
マルティニーク生まれのクレオール。 ついでに字句「伝統」が使われる始めたのは昭和初期からということ
北澤憲昭の『<列島>の絵画』を読み、日本画がクレオールのようだというたとえ話は、私の意見に近く、理解
-
-
『インバウンドの衝撃』牧野知弘を読んでの批判
題名にひかれて、麻布図書館で予約をして読んでみた。2015年10月発行であるから、爆買いが話題の時代
-
-
言語とは音や文字ではなく観念であるという説明
観光資源を考えると、言語とは何かに行き着くこととなる。 愛聴視して「ゆる言語学ラジオ」で例のエ
-
-
新語Skiplagging 「24時間ルール」と「運送と独占の法理」
BBCの新しい言葉skiplagging
-
-
観光資源論と 観光学全集「観光行動論」を考える ベニスのクルーズ船反対運動への感想と併せて
現在「観光資源論の再構築と観光学研究の将来」と題した小論文をまとめているが、観光資源(正確には観光対