千相哲氏の「聞蔵Ⅱ」を活用した論文
公開日:
:
観光学評論等
「「観光」概念の変容と現代的解釈」という論文を偶然発見した。
http://repository.kyusan-u.ac.jp/dspace/bitstream/11178/267/1/sen56-3.pdf
著者は千相哲氏であり、九州産業大の教授をされている。直接面識がないが、日本観光研究学会メンバーで立教大学卒業生であるから共通の知人は存在すると思われる。
内容は、ごく概論的なことで、私の論文でも何度も取り上げていることであるから、繰り返さないが、朝日新聞記事データベース聞蔵Ⅱを活用していることが目に留まったのである。私の知る限り、私以外には、千氏がはじめてである。
商経論叢56巻3号とあるから2015年に公表されている。
私の論文も2015年3月に公表しているからほぼ同時期である。
http://www.jinryu.jp/public/wp-content/uploads/2015/04/%E5%B8%9D%E4%BA%AC%E5%B9%B3%E6%88%90%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%B4%80%E8%A6%8126-2-15_%E5%AF%BA%E5%89%8D.pdf
しかも、原稿自体は2014年12月にHPにアップしてある。
http://www.jinryu.jp/201412101754.html
更に、2014年11月に発売した私の教科書「観光人流概論」にも聞蔵の記事を掲載してある。
従って氏の論文より私の方が数量分析も伴って半年ほど早いのであるが、ほとんど同時期であり、氏の論文には私の論文の引用がないのも仕方がないのであろう。
また、私の論文は、その後追加論文があり、最終的結論を出している。
http://www.jinryu.jp/public/wp-content/uploads/2016/04/%E5%B8%9D%E4%BA%AC%E5%B9%B3%E6%88%90%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E7%B4%80%E8%A6%81%E7%AC%AC27%E5%B7%BB%EF%BD%9C15_%E5%AF%BA%E5%89%8D.pdfhttp://www.jinryu.jp/public/wp-content/uploads/2017/10/%E8%A6%B3%E5%85%89%E3%81%A8%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%80%80%E6%A8%AA%E6%B5%9C%E3%80%80%E7%A4%BE%E4%BC%9A68-1%E5%AF%BA%E5%89%8D%E7%A7%80%E4%B8%80.pdf
関連記事
-
-
『眼の神殿 「美術」受容史ノート』北澤憲昭著 ブリュッケ2010年 読書メモ
標記図書の存在を知りさっそく図書館から借りてきて拾い読みした。 観光資源の文化資源、自然資源という
-
-
岩波新書『日本問答』
本書では、大島英明著『「鎖国」という言説 ケンペル著・志筑忠雄訳『鎖国論』の受容史 人と文化の探究』
-
-
『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』川添愛著
ディプラーニングを理解しようと読んでみた。 イタチとロボットの会話は全部飛ばして、解説部分だけ読め
-
-
人流抑制に関する経済学者と感染症学者の意見の一致「新型コロナ対策への経済学の貢献」大竹文雄 公研2021年8月号No.696を読んで
公研2021年8月号No.696にコロナ関連の有識者委員等である、行動経済学者大竹文雄氏の「新型コ
-
-
Nikita Stepanov からの質問
Nikita Stepanov (Saint-Petersburg State Polytechn
-
-
字句「美術」「芸術」「日本画」の誕生 観光資源の同じく新しい概念である。
日本語の「美術」は「芸術即ち、『後漢書』5巻孝安帝紀の永初4年(110年)2月の五経博士の劉珍及によ
-
-
観光資源論と 観光学全集「観光行動論」を考える ベニスのクルーズ船反対運動への感想と併せて
現在「観光資源論の再構築と観光学研究の将来」と題した小論文をまとめているが、観光資源(正確には観光対
-
-
日本観光学会に参加して
6月26日日大商学部で日本観光学会が開催され、「字句「観光」と字句「tourist」の遭遇」と題して
-
-
『科学の罠』長谷川英祐著「分類の迷宮」という罠 を読んで
観光資源論というジャンルが観光学にはあるが、自然観光資源と文化観光資源に分類する手法に、私は異議を唱
-
-
辛坊正記氏の日本の中小企業政策へのコメント
下請け泣かせにメス、政府が価格交渉消極企業を指導-150社採点 Bloomberg 2023/02