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🌍🎒シニアバックパッカーの旅 モンゴル国フブスグル地区紀行~トナカイとシャマンとドロ━ン(6)ツァガンノール、リンチンフンべ、野営

公開日: : 最終更新日:2023/06/13 シニアバックパッカーの旅

2015年8月25日

村役場でツアー運転手協会の会合に参加。会合とともに学生によるアンケートも同時に実施。その様子を写すできの良い写真を写すよう、盛んに団長が写真、写真と声を出すものだから、ツアー運転手の一人から、今回の会合は宗教と関係があるのかという質問がなされた。後でモンゴル語では宗教のことをシャシンと発音するので誤解されたことがわかった。宗教と言う言葉は明治の造語だが、仏教からきており、中国の影響を受けているモンゴルなら発音ご似てくることもありえることであろう。これに限らず、日本語とモンゴル語は聞いていると同じように聞こえる部分が多くあり、日本語を話しているのではないかと思ってしまうことがある。
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会場の村役場には、モンゴル人が戦いに出かける時と、凱旋する時に使用する纏が飾られていた。チンギスハーンが民族の誇りとして行政機関でも見直されているのだろう。
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村長が戻ってきたので、団長は熱心に意見交換をしていたが、私には村長が持っていたルイヴィトンのハンドバックが気になったところであった。そのあと皆で記念撮影。この村は議長も村長も女性であったが、モンゴルの女性は教育レベルが高く、世界的に見ても十位内と高順位にある。社会主義時代の初期に、家畜の少ない貧困家庭の子供ほど学歴が高くなるという現象があったことと共通する理由があるかもしれないとガイドブックは記述する。
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ツァガンノールでのツアー運転手協会の会合のあと、町外れの野外で、羊二頭(30万ツグル)を潰してパーティが開かれた。独特の石焼料理。焚き火で石を熱し、大きな金属製の壺の中に、水、酒、塩、野菜、肉とともに、熱した石を入れ、蒸し焼きにするのだ。ツアー運転手なので、アルコールは控えめで、運転する者はお茶をのんでいた。
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食後ハダ先生は学生を使って余熱のある石を背骨や腰にのせて、温熱治療をしていた。シャーマンの家に帰宅後、ハダ先生の教え子の地元教師が指示通り西田団長を訪ねてきた。エコ教育に熱心な先生だが、歯が痛くて調子がわるいようだ。西田団長が持参した抗生物質を与えると、翌日いたみがおさまったようで、やはり、科学と呪術は分離してしまっていた。
急遽、深夜に、お爺さんのシャーマンに御告げを聞くことをお願いすることになった。お爺さんは現在70代。30代後半にシャーマン(ブー)になった。母親がシャーマン(オドガン)出会ったそうだ。お礼はとらなず、厳しいのでやめたいと言っていた。
(ラマ教とジャーマンの習合)
お爺さんのシャーマンの儀式は枯れ松葉の煙で燻して鏡と口琴を道具によりなされた。ツァータンのシャーマンとは異なり、ダイレクトに通訳に御告げがつたえられた。頼まれた依頼は日本在住のモンゴル人母親からのもの。子供が重い病に罹って入るとのこと。シャーマンは、その子はお腹、手足、頭に問題があるのだという。子供には数代前の母親から母親へとお腹の中にいるときから悪魔がのりうつっており、悪魔祓いが必要とお告げがあった。その霊のお告げでは「 ラマ教に全てを頼りなさい」という。「ジャーマンにはわからないから、ラマ教の力のある人の力に頼りなさい」という形でなされた。ウランバートルにはラマ教の偉い人はたくさんいるという。祭壇にはジャーマンの道具とラマ教の道具が飾られていた。前者は母親から、後者は父親からうけついだそうだ。お告げでキリスト教に頼りなさいということがあるかという質問には肯定的であったが、前例があるかという質問には答えがなかった。お礼は翌日10万ツルグしたときく。
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2015年8月26日
車を一台減らして二台で旅を継続。一台は先にムルンに帰って行った。ツァガンノールからリンチンフンベに向かう。リンチンフンベの昼食はハダ先生の教え子であるエルデネザヤリンチンフンベ中学校元校長の家で自炊。昨日の羊を食べた。教え子は地元で地理の教師をしているという。エコクラブも組織していた。アルフィをふるまわれ、薬指で天地に弾き口をつけた真似をした。この家でもやはり、靴はダイニングまで履いてはいり、そのあとはぬぐ形だが、家の中を案内してくれたハダ博士は無頓着に脱がないで廊下までは入られた。エルデネザヤ氏のほか、トゥムルスフ森林保護観察官等を中心にエコツーリズム協議会が2013年に組織されており、西田団長は地元エコクラブの今後の方針につき懇談した。

昼食後我々もお土産のブルーベリー等のジャムを頂き出発。出発して直ぐにハダ先生がカメラを忘れたことに気がつき、草原の中を突っ走ってオートバイで持ってきてもらった。草原の中なので目印をどうやって探すのだろうと思った。ロス時間30分、また30分程走って今度は通訳のメグさんが忘れ物に気がつく。ジャムのほうが大事であったらしく、自分の荷物を忘れてしまったようだ。また元の場所に戻った。やれやれであるが、一事が万事であり、すでに慣れっこになっていた。後日談は、この大事なジャムを車の中に忘れてしまい、ウランバートルで下すことも忘れてしまったようだ。ムルンの人達のいぶくろにおさまることだろう。
手作りのフェリーボートにのり川を渡る。乗客総出で綱を引っ張った。
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リンチンフンべからフブスブルグまで5時間と聞いていたが間に合うのか疑問であった。水のない河川敷をジープで登る。対向車も時折あるので大丈夫であろう。
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途中のいたるところにオボーがある。神は山川に存在し一番えらい神は天にいる。その神にわかりやすいように石を積んで山のようにしたものものがオボーだそうだ。

峠越えのとき、車が昇れないので、人は歩いて登った。途中で暗くなってきた。野営をするようだ。テントを張る場所をさがしながら走る。対岸にツアーキャンプの一行が見えた地点でキャンプ。初心者の私は車の中で一人で寝かせていただいた。
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ハダ博士に、サジ、フォーク文化はロシアの影響だと聞いた。その昔は箸を使用したようだ。いまでもモンゴル人は箸はつかえると聞いたが人によりけりのようだ。
暗くなってから月が出てきた。神秘的である。
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