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ロンドン配車アプリ調査⑥(まとめ) 人流サードパーティ(3PHL)の将来

公開日: : 最終更新日:2016/11/25 配車アプリ

人流を考察していると絶えず物流の世界を追いかけていると感じる。コンテナの出現により海運同盟が崩壊し、巨大海運アライアンスが登場していった過程を、航空の世界は追いかけている。IATAの運賃体制が崩壊し、LCCが登場して国籍概念が変化してきている状況は国際海運を理解すれば容易に納得できる。

橋本竜太郎内閣の時代、日本政府が物流施策大綱をまとめていたころ、サプライ・チェーン・マネジメント、サード・パーティ・ロジスティックス(3PL)が流行語であった。今日ロンドンを訪れ、人流の世界でも配車アプリの登場で、サード・パーティなる用語が表れ始めていることに気が付いた。配車アプリ企業の出現であり、その世界戦略性が物流企業と同種のものをかぎ分けつつある。実力のある物流企業はITを駆使して企画力、資金力、営業力等を武器にフィジカルハンドリング企業を配下に入れて国際展開してきている。その頂点にアマゾンがあるといえる。小倉昌夫氏が生み出したヤマトブックサービスは、アマゾンに先立つこと1986年に発足したにもかかわらず、あっという間に追い越されてしまった。

生身の人間を相手にする人流企業は、これまでは物流のようにはいかなかった。しかし、スマホの普及は人流の世界でもサード・パーティの出現を可能にしつつある。航空会社やバス・タクシー、ホテル、住宅、レストラン、アトラクション施設等の人流のフィジカルハンドリング会社を配下に入れて、これからグローバルな展開をしてゆくであろう。膨大な人流情報を解析して利用者のニーズに合ったサービスを、しかも先回りして提供できるアルゴリズムを作り上げる企画力、技術力、資金力を持った企業に世界中のファンドが投資をするのであろう。すでにGoogleにはその兆しが表れている。

実力のある人流サード・パーティ(3PHL)が出現すると、エンドユーザーは運送契約上の問題ではなく、その人流サード・パーティを対象にクレームを提示する。マスコミもそれをサポートする。まさにUberは、話題が先行したこともあり、ドライバーの不始末まで社会的責任を問いつめられたのは、そのことによるのである。

日本人海外旅行者が増大していた頃、海外での日本人旅行者の事故が多発した。日本のパック旅行商品提供者は、裁判ではその責任を否定されたものの、社会的にはそうはいかなかった。政府は、旅行業約款を改正して、特別補償責任や旅程保証責任を取るように制度改正を行った。このことと同じことが、国際社会において、将来人流サードパーティ企業に求められるようになるであろう。そこまで発展できれば国際人流企業としては大発展である。

JR東日本が開発したSuicaも人流企業としてその先を行くものであった。願わくば海外展開してほしいものである。ロンドンの配車アプリビジネスはネットワークとして国際戦略を考えているから投資家が集まるのである。東京オリンピックを契機に、海外観光客用に、例えば成田羽田間の乗り放題サービスつきSuicaを販売するなどの工夫から始め、いずれ行うであろう海外展開の足掛かりにするのである。中国やインドには無限の鉄道需要があるのである。欧米に負けず、世界を股にかける人流企業が一社でも日本から誕生することを心から願うものである。

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