*

QUORA ゴルビーはソ連を潰したのにも関わらず、なぜ評価されているのか?

公開日: : 最終更新日:2023/05/21 出版・講義資料, 歴史認識

ゴルバチョフ書記長ってソ連邦を潰した人でもありますよね。人格的に優れた人だったのかもしれませんが、非常に評価もされているように感じます。その理由はなんでしょうか?あるいは勘違いですか?Nishimura Jensen, Former Paratrooper, Boy Scout回答日: 土曜

確認ですが、質問の趣旨は

ゴルビーはソ連を潰したのにも関わらず、なぜ評価されているのか?

で間違いないでしょうか?

という訳でこの質問に回答したいと思います。

ゴルビーのロシア内での評価はぶっちゃけかなり低いです。ソ連時代を生きてきたロシア人はなんだかんだソ連時代も良かったと思っており、今でもソ連に戻れるなら戻りたいと考えている人は国内に多い様です。

ゴルビーを高く評価しているのは西側諸国の人間が殆どです。単純に考えてみれば、敵として存在した強大国を一度は弱小化させたのですから、そうして当然かもしれません。

一方、ロシア人は自国のプライドや強大国としてのイメージを傷つけたと思っており、ゴルビーを不快に感じているのでしょう。

深く考察するとまた色々出てきそうですが、大まかに考えられる原因は以上に述べた様な物だと思います。

Russia Beyond(ロシア政府公認メディア)に面白い記事がありましたので、ここに転載します。

ハンス・ディートリッヒ・ゲンシャー氏

元西ドイツ外務大臣(1974~1992)

ミハイル・ゴルバチョフ氏はヨーロッパ全土に新しい未来を開いた。冷戦の真っ只中、ヨーロッパ共通の家という概念を作成。ヨーロッパの共通の遺産、ヨーロッパ人の共通の責任を認識した。西側で多くの人が冷戦の固定観念を頑なに保持していた時に。(中略)しかし、ヨーロッパの偉大なるロシア民族は、ヨーロッパの歴史的、文化的アイデンティティの一部である。ゴルバチョフ氏は常にこう確信していた。

フランソワーズ・サガン氏

フランスの作家、1993年の記述

ゴルバチョフ氏は最も想像しがたい、最も望まれた、最も大胆な開放を行った人物として残り続ける。恐怖によって75年間も抑制されていた人々の枷(かせ)を壊し、重い軛(くびき)を外した。一滴の流血もなしに、断固かつ速やかに人々を解放した。

ボノ氏

アイルランドのバンドU2のリーダー

ゴルバチョフ氏にはまれな、説明できないようなエネルギーがある。その動きや作法はボクサー、暴れん坊さえほうふつとさせる。だが偉大なる知性の人物。思考は柔道の精神そのもの。柔道とは何か。それは相手の力を利用すること。ゴルバチョフ氏はロシアを救い、そこからいかなる利益も引き出さなかった政治家である。

エリック・ホブズボーム氏

イギリスの歴史家、2005年の見解

ミハイル・ゴルバチョフ氏に対しては、永続的な敬服の念を抱いている。これはあることを知っている全ての人が抱く敬服の念である。それは、ゴルバチョフ氏の取り組みがなければ、世界をいまだに核戦争の破壊の影が覆っていたであろうということ。(中略)

では、ペレストロイカは第二のロシア革命をもたらしたのだろうか。答えはノー。これは1917年革命によって構築された体制の崩壊をもたらした。その後、社会的、経済的、文化的荒廃の時期が続き、ロシア人はいまだにそこから脱却しきれていない。この災難からの復興はすでに、ロシアの世界大戦からの復興よりも長く続いている。

ニキータ・ミハルコフ氏

ロシアの映画監督

国家レベルでゴルバチョフ氏とエリツィン氏の罪を認めるべき。2人は実際的な犯罪を犯した。意図的であるか否か、貫いたものが情熱であるか否か、そんなことは今は関係ない。その行いが国の崩壊を招いた!ここ100年で最大の地政学的な惨事である。

アレクサンドル・プロハノフ氏

ロシアの作家

私にとってゴルバチョフ氏は悪と同義語。我が故郷の崩壊の象徴。いまだに抜け切れていない一連の不幸を、この人物を通して、我々は背負った。これは偉大なる文明、偉大なる技術、偉大なる科学、偉大なる文化の崩壊、ロシア史のベクトル丸ごとの崩壊である。

ニコライ・ルイシコフ氏

元ソ連首相(1985~1991)

エリツィン氏とゴルバチョフ氏の両名。どちらにも大きな政府は禁忌であった。これは我々の過ち。私も含めて。ゴルバチョフ氏が1985年に政権を握った時、私も支持したのだから。他の人も支持していた。だが就かせるべきではなかった。その力はなかったのだから!国に説教者というポストがあったら、見事にこなせていたであろう!ゴルバチョフ氏は何時間もしゃべり続けたに違いない…だが計画的かつ思慮深く国を運営するとなると…とても衝動的で無秩序な人だった。

フランソワ・ミッテラン氏

元フランス大統領(1981~1995)

ゴルバチョフ氏を、今世紀史における最も優れた人物、自国に民主主義をもたらし、冷戦終結と軍縮を成し遂げた人物として、歓迎している。

アナトリー・ルキヤノフ氏

元ソ連最高会議議長(1990~1991)

自分で決定することに慣れていない典型的なコムソモールの活動家。決定は常に、共産党員か執行当局の職員が行っていたから。政権のずっしりと重い外套は、コムソモールの肩には合わなかった。

マーガレット・サッチャー氏

元イギリス首相(1979~1993)、1984年の発言

ゴルバチョフ氏は比較的オープンだし、知的。人当たりが良く、一定の魅力とユーモアがある。この人となら仕事ができる。むしろ気に入ったぐらい。

https://jp.rbth.com/politics/201…

 

関連記事

🌍🎒2023年8月29~30日 シニアバックパッカーの旅 エルビル(国連加盟国167か国目イラク・クルド自治地域)

facebook投稿文 2023.8.29 アシガバートからイラクはエルビルへ。

記事を読む

ウクライナ戦争の戦況集収から考える「情報」の本質 2022年7月 公研 嫌露、嫌米、アンチ公権力等の先入観が情報収集機会を減少

  2022年7月の「公研」で、クライナ戦争の戦況集収から考える「情報」

記事を読む

no image

QUORAの再掲載 南京大虐殺のあった無かった論争はどの様な証拠があれば決着がつきますか?

南京大虐殺のあった無かった論争はどの様な証拠があれば決着がつきますか?Koike Kazuki,

記事を読む

no image

『逆説の日本経済論』貿易決済のための為替取引量は、今や東京為替市場で見れば、その取引量の8分の1程度に落ちている。それ以外は資本取引

貿易決済のための為替取引量は、今や東京為替市場で見れば、その取引量の8分の1程度に落ちている。それ以

記事を読む

no image

聴覚   空間の解像度は視覚が強く、時間の分解度は聴覚が強い。人間の脳は、より信用できる方に重きを置いて最終決定する

人間の脳は、より信用できる方に重きを置いて最終決定する 聴覚が直接情動に訴えかけるのは、大脳皮質

記事を読む

no image

保護中: 『中世を旅する人びと』 阿部 謹也著を読んで

西洋中世における遍歴職人の「旅」とは、糧を得るための苦行であり、親方の呪縛から解放される喜びでもあっ

記事を読む

有名なピカソの贋作現象 椿井文書(日本最大級偽文書)青木栄一『鉄道忌避伝説の謎』ピルトダウン原人

下記写真は、英国イースト・サセックス州アックフィールド(Uckfield)近郊のピルトダウンにある

記事を読む

no image

保護中: 『from 911/USAレポート』第827回 「アベノミクスの功罪と出口シナリオ」冷泉彰彦 これだけ識字率と基礎算術と社会性の訓練を受けた分厚い人口を抱えた大国が、利幅が薄く労働集約型の観光業を主要産業とするという、どう考えても悲劇的な産業構造に追い詰められた、これは7年半にわたって改革に消極であったことのツケにしても、随分と妙な方向になったと思います

結果的に、これだけ識字率と基礎算術と社会性の訓練を受けた分厚い人口を抱えた大国が、利幅が薄く労働

記事を読む

渡辺惣樹『戦争を始めるのは誰か』修正資本主義の真実 メモ

要旨 第一次世界大戦の英国の戦争動機は不純  レイプオブベルギー  チャーチルの強硬姿勢 第二次

記事を読む

no image

国際収支の理解 インバウンド好調の原因

それでも円高にならないのはなぜか?「売った円が戻ってこなくなった」理由 https://www.

記事を読む

デンバーからソルトレイクシティー

シカゴからソルトレイクシティーにcoachで向かい

ミネアポリスからポートランド エンパイアビルダーからの車窓

1. 車窓からのハイライト ミネアポリスを夜に出発し、西へ向かう行程

ニューメキシコ レッドロック

サウスウェストチーフの車窓からの風景で、深紅のサメと呼ばれるところは、

no image
ロシア旅行の前の、携帯wifi準備

https://tanakanews.com/251206rutrav

no image
ロシア旅行 田中宇

https://tanakanews.com/251205crimea

→もっと見る

PAGE TOP ↑