畑中三応子著『ファッションフードあります』日本食は変化が激しい。フードツーリズムに法則があるのか?
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伝統, 歴史は後から作られる」, 観光資源を考える
ティラミス、もつ鍋、B級グルメ……激しくはやりすたりを繰り返す食べ物から日本社会の一断面を切り取った痛快な文化史。年表付。解説 平松洋子
新しくなきゃ、おいしくない!―ファストフードからエスニック料理、B級ご当地グルメやカフェ飯まで、次から次へと登場する新しい食べ物と、『アンアン』『ノンノ』といったメディアや、食のイベントなどから発信される価値観。それらをあわせて情報として消費しては節操なく楽しみ、食べつくす日本社会の姿を、皮肉と愛を込めて描く痛快な文化史!年表付
書評1 いち読者の主観だが、この本、まともに読むと結構疲れる。
中身は非常にたっぷりなのだが、上記の通り網羅的。全体を統一するひとつの主張や、視点が存在しない。言い方は悪いが、まとめ方だけだと夏休みの小学生の自由研究レベルである。お菓子や車や伝統工芸といった一項目を、図鑑等で調べてノートに束ねた感じ。もちろん調査方法や編集能力は、小学生の比ではない。しかしやっていることは同等で、少々がっかりする。歴史を俯瞰・紹介することが最大の目的なら、仕方がないのかもしれないが……枝葉を細かく綴るばかりで、幹が見えない。
文章もやや読みにくい。一文が長め&知識濃厚で、目と頭が息継ぎに困る。読破までに七、八時間はかかってしまった。三十分で読める小説とは密が違う。
日本料理は、日本の風土と社会で発達した料理をいう。洋食に対して和食とも呼ぶ。食品本来の味を利用し、旬などの季節感を大切にする特徴がある。和食は2013年に無形文化遺産に登録された。定義がないのではないか???
広義には日本に由来して日常作り食べている食事を含むが、狭義には精進料理や懐石料理などの形式を踏まえたものや、御節料理や彼岸のぼたもち、花見や月見における団子、冬至のカボチャなど伝統的な行事によるものである[7][8]。日本産の農林水産物・食品の輸出も2013年から右肩上がりに伸びている。2016年は7502億円と2012年の4497億円から1.7倍に増え、2017年は8000億円台に乗せた。日本国政府(農林水産省)は1兆円を目標としており、日本食レストランの増加と日本食材輸出を推進している。
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