ジャパンナウの今後の原稿 観光情報論序説 言語が生み出した記憶と時間
公開日:
:
最終更新日:2023/05/28
ジャパンナウ観光情報協会
人類は二足歩行により手を獲得したが、骨盤が発達し難産になった。石器が使用できるようになり、出産に協力できるようになった。そしてなによりも石器使用により言葉を獲得した。人類は石器を使用してから、顎が退化し、丸い舌を獲得し、喉道が変化した。変化に富む音声を発することが出来るようになり、生き残れる確率が高くなった。口、喉は呼吸・栄養摂取器官であり、言語器官として誕生していない。つまり、言葉は自然淘汰でできたわけではなく、副産物として発生した。ものをのみこむ時に誤飲しないように発達した筋肉の一部を使っているのである。
人類は集団生活により外敵の危険性が少なくなり、乳児は親をコントロールするため、複雑で大きな泣声を出すようになった。呼吸をコントロールする機能が発達し、人間は言葉の習得が可能となった。
研究者は歌のような音の流れが先にあって、それを切り分けてゆくことで単語ができ言葉ができたとする。日本人は英語にある高い周波数帯の音を聞き取れない。成人してから聞き取れるには、高い周波数の音を人工的に言語野に送り込んで、これを認識するニューロンのネットワークの生成が必要なのである。
人間が出せる音は50種類程度、少ない音を組み合わせて単語をつくっている。当初は動物のように絶対音感を持っていたが、進化の過程で相対音感に移行した。言葉は音同士の相対的な関係で記号化されている。
関連記事
-
-
ジャパンナウの今後の原稿 体と脳の関係の理解
心と体が一致しない人たちへの理解も進み、オバマ大統領はStonewallをアメリカ合衆国の
-
-
「若者の海外旅行離れ」という 業界人、研究者の思い込み
『「若者の海外旅行離れ」を読み解く:観光行動論からのアプローチ』という法律文化社から出版された書
-
-
🌍🎒ジャパンナウ原稿「アフリカ大陸中南部の旅行から見えたもの」
2月の10日から27日までアフリカ大陸中南部の14か国を駆け足で旅行した。航空機の予約はGoog
-
-
2015年1月16日ジャパン・ナウ観光情報協会 観光立国セミナー 用語「観光」について
本日は、観光とツーリズムをめぐって論議をさせてもらっている溝口周道氏の講演でした。 やはり期待
-
-
ジャパンナウ観光情報協会機関紙138号原稿『コロナ禍に一人負けの人流観光ビジネス』
コロナ禍でも、世界経済はそれほど落ち込んでいないようだ。PAYPALによると、世界のオンライン
-
-
🌍👜シニアバックパッカーの旅 ⑨ ジャパンナウ観光情報協会9月号原稿 ミャンマー散骨旅行記(2)
ヤンゴンはこれから高度経済成長期を迎える。1970年初めて渡った時の香港に感じが似ていた。宿泊したホ
-
-
ジャパンナウの今後の原稿 ロボットと観光
「変なホテル」が話題になっている。ロボットがフロントで出迎えるからだ。練れていないネーミン
-
-
杉原幸吉先生の「錯覚観光」 ジャパンナウ観光情報協会セミナー
杉原幸吉先生の錯覚の研究についてはこれまでも紹介してきたので省略して、今回のセミナーで気付いたことを
-
-
JN原稿 視覚情報を解釈する脳
生物に目という臓器ができて、進化の過程で人間にも目ができあがって、宇宙空間を飛んでいる光子
-
-
ジャパンナウ原稿 視覚 過去・現在・未来の時制(概念)が生 まれるのは、言語の使用つまり概念記憶となってからである。
生物に目という臓器ができて、進化の過程で人間にも目ができあがって、宇宙空間を飛んでいる光子を目