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ジャパンナウ2019年1月号原稿 ホーキング博士とローマ法王

人流・観光は意識に対する刺激により発生し、最も強いものが死に関するものであるから、戦跡や虐殺が観光資源になる。また、人間が死ぬということが貨幣を生み出し、その貨幣は賭博や売春を生みだし、何よりも宗教を必要とさせた。

ローマ教皇はホーキング博士を床に膝をつき出迎えた。神を必要としない宇宙の理論化に取り組んでいた博士は「脳はコンピュータのようなもの、壊れたコンピュータには天国も死後の世界もない」といい、「教皇に知られていなくてよかった。ガリレオのようになりたくないから」と語ったが、そのガリレオ裁判自体は存在しなかったらしい。

衛星画像からソーラーパネルを探し出すシステムが開発され、以前よりも正確な数値を導き出したという科学記事が出ていた。しかし、機上から眼下の景色を一瞬のうちに詳細に記憶できる人物が存在する。このサバンと呼ばれる人たちの脳の構造が、通常とは異なっていることまではわかっているが、なぜなのかはまだ解明されていない。

千数百億個の人の脳神経細胞が形も働きも違う種類ごとに集まり、六層の層構造をつくっている。ニューロンをすべてつなげると百万kmになる。この複雑なネットワークを電気信号が駆け巡り、高度な機能が生まれてくることまではわかり始めた。

人の脳細胞の構造をまねたデープ・ラーニングの開発が進んでいる。数段に進歩したGoogleの翻訳ソフトにより知られ始めたが、なぜそうなるかはまだわからない。人間の脳の構造を参考に赤ちゃんと同じ学習をしているから当然だ。

脳もコンピュータも、神経細胞や電子素子等ミクロ的世界まで下りてゆけば、そこには「わかる」も「意味」も消え失せてしまう。そういう状況の中で、どうして人はわかったり意味を感じたりするのか。その謎を解きたいと願うのが研究者である。そもそも意味を含まない計算モデルから、最終的に意味が生じるのはどうしてかということを突き止めたいというのが究極の目的であり、観光学研究もそこに向かわなければ遅れた科学となってしまう。

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