『ヒトはこうして増えてきた』大塚龍太郎 新潮社
公開日:
:
最終更新日:2023/05/31
人口、地域、, 人流 観光 ツーリズム ツーリスト, 出版・講義資料
p.85 定住と農耕 1万2千年前 500万人
祭祀に農耕が始まった西アジアの発掘調査で明らかにされたのは、農耕より1500年前に定住がはじまっていた。
興味深いことに最近まで定住生活を送っていた狩猟採集民がいる。アメリカインデアンのクワキウトルやヌートカである。
定住が促した農耕と人口増加
麦類や稲の農耕起源地での調査 栽培種が現れてから栽培種だけになるまでに3000年
p.140 奴隷という階層
奴隷制社会とは、総人口の20%以上が奴隷になる社会、最初に古代ギリシャ、ローマ 畜力だけではなく奴隷の労働力を利用
西ローマ帝国が崩壊した5世紀ころ、奴隷の確保が困難になり、奴隷の多くが「小作人」に相当するコロヌスと呼ばれる階層に移行 中世ヨーロッパの農奴の起源になった
水田稲作のアジア 奴隷が農耕の主たる労働力にはならず、水田稲作には家族の労働力が投入。奴隷への依存度は低かった
p.142 感染症のリスク
病原体も生物 感染した個体を殺さない、長い進化の歴史がある。
狩猟採集民族の間は、感染症がごくわずか。人が定住を始めてから感染症に罹患するリスクが高まった
人がかかる感染症の多くは動物由来 結核とマラリア ローマ帝国の天然痘は500万人死亡
p.160 二回の人口循環
第一の人口循環 人口が急増したのち、停滞減少に向かった 秦王朝、ローマ帝国が始まるころから急増。停滞の原因ははっきりしないが、地球規模での気温の低下。地球は3世紀から5世紀にかけてわずかに寒冷
中世の人口循環 加速が始まったのが1000年頃、減少は1200年代で1400年頃に終焉
後半 技術の大衆化 戦争と感染症の大規模化
p.195 人口転換 18世紀に欧州の国々で 出生率と死亡率の大きな変化 イギリスに始まり1930年代にはほぼ終結
地球の人口支持率 環境収容力 数理生物学者 ジョエルコーエン「地球は何人の人間を支えられるか」
関連記事
-
-
TravelerとTouristの違い
観光学会等関係者には興味深い記事の紹介。英米人が両者の違いをどう考えているかよくわかる。trave
-
-
「元号と伝統」横田耕一 学士會会報No.937pp15-19
元号の法制化に求めた人々に共通する声は元号は「日本文化の伝統である」というものだった。 一世
-
-
大関真之『「量子」の仕業ですか?』
pp101-102 「仮にこの性質を利用して、脳が人の意識や判断、その他の動作を行っているとしたら、
-
-
AIに聞く ロシア、アブハジア旅行
ロシア・アブハジ
-
-
Future Direction of Tourism Policy Studies in Japan
In the theory of tourism policy studies, I would l
-
-
『インバウンドの衝撃』牧野知弘を読んでの批判
題名にひかれて、麻布図書館で予約をして読んでみた。2015年10月発行であるから、爆買いが話題の時代
-
-
🌍🎒2023夏 シニアバックパッカーの旅 2023年8月26日 マシュハド 年間2千万人のムスリムが訪問
FACEBOOK 投稿文 2023.8.26マシュハド マシュハド空港からメトロに
-
-
『からのゆりかご』マーガレット・ハンフリーズ 第2次世界大戦後英国の福祉施設から豪州に集団移住させられた子供たちの存在を記述。英国、豪州のもっと恥ずべき秘密
第2次世界大戦後英国の福祉施設から豪州に集団移住させられた子供たちの存在を記述。英国、豪州のもっ
