伝統論議 蓮池薫『私が見た「韓国歴史ドラマ」の舞台と今』
公開日:
:
最終更新日:2023/05/23
伝統・伝承(嘘も含めて), 観光資源
〇 蓮池氏の著作
「現代にも、脈打つ檀君の思想、古朝鮮の魂』などをよむと、南北共通の教育があることが理解できる
p.86 「住」
ドラマを見ると床下オンドルになっていない。床暖房なら靴履きで入ったり、いすに腰掛けたりしていない。
宮殿では部屋の中でも靴を履き、立式生活をしていたようだ。一説には、高句麗時代に寝室だけ靴を脱いで入るオンドルがあったともいわれている。・・・一日中オンドルの上で暮らす生活は、遠く朝鮮時代になってから普及したという
〇 相撲 女人禁制の伝統の嘘
女性が堂々と土俵に上がり、相撲を取る時代があった--。戦後まで全国で興行していた女相撲を題材にした映画「菊とギロチン」が7日公開され、話題になっている。土俵の「女人禁制」の是非が議論となっているが、監督した瀬々(ぜぜ)敬久さん(58)は「(日本相撲協会が主催する)大相撲が相撲の全てではない。映画を通じて、多様な相撲があることを知ってほしい」と話している。
https://mainichi.jp/articles/20180717/k00/00e/040/234000c?fm=mnm
〇 ついでであるが
祭りも伝統は少ない。つまり農業と祭礼は密接な間、関係があったが、農業が変質したので、伝統的な祭礼はなく、観光祭礼に変質し、人集めが重要になったのである。
騒動になっている阿波踊りも名称は新しい
「奇抜極まる阿波の盆踊り」と説明がある。「阿波踊り」の名称がさほど古い物でなく近年流布したことがわかる。
阿波おどりという名称は徳島県内の各地で行われてきた盂蘭盆の踊りの通称であり、昭和初期からそう呼ばれるようになった。この名称は日本画家・林鼓浪が徳島商工会議所(当時は商業会議所)に提案したものとされる。
関連記事
-
-
QUORAに見る観光資源の嘘 「ラーメン王」「ミスターヌードル」として後世にも語り継がれる伝説の人となっていますが、驚くべきことに、実は発明なんてしていなかったということが明らかになっています。
今では社会的に高く評価されている人物の中で、とてつもなく社会的に評価が低かった黒歴史がある方はい
-
-
マザーテレサ 歴史は後から作られる例
マザーテレサについて、ウィキペディアは、正反対の記事を二つ載せている。 スコピオを旅行したと
-
-
試験問題1(歴史や伝統は後から作られるということを何度か述べました。その実例を自分で考えて3編以上紹介し、観光資源としての歴史、伝統の活用について、400字以内で論述せよ。)
この設問は、事前に講義中に出題しておいた。実例を自分で探してもらうためだ。出席していない学生は教科書
-
-
伝統も歴史も後から作られる 『戦国と宗教』を読んで
横浜市立大学の観光振興論の講義ノート「観光資源論」を作成するため、大学図書館で岩波新書の「戦国と宗
-
-
動画で考える人流観光学 観光資源論 宇宙旅行
https://youtu.be/KpGnwLiTYj8 https://youtu.be/a
-
-
戦陣訓 世間が曲解して使用し、それが覆せないほど行き渡ってしまった例
世間が曲解して使用し、それが覆せないほど行き渡ってしまった例である。「もはや戦後ではない」は私の
-
-
自然観光資源と沿岸風景(概論)
1 風景観の変化 自然を見る視点が移動手段の発達により変化し、沿岸の風景観も変化してきた 。移
-
-
観光資源創作と『ウェールズの山』
観光政策が注目されている。そのことはありがたいのであるが、マスコミ、コンサルが寄ってたかって財政資金
-
-
『漁業という日本の問題』勝川俊雄 日本人は思ったほど魚を食べてない。伝統の和食イメージも変化
マスコミによってつくられた常識は、一度は疑ってかかる必要があるということを感じていますが、「日本人は
-
-
伝統は後から創られる 『江戸しぐさの正体』 原田実著
本書の紹介は次のとおりである。 「「江戸しぐさ」とは、現実逃避から生まれた架空の伝統である。本書は
