西部邁『獅子たりえぬ超大国』を読んで
公開日:
:
観光資源
2003年出版の本であるが、今読むとその意味がよくわかる。
ブッシュのイラク戦争は、ウェストファリア条約以降300年の中で最も汚い戦争といわれるだろうと書いている。
まだアメリカが力を持っているから、こう然と批判する人が少ないだけで、私もそう思っている。
これから北朝鮮との交渉が始まるが、2003年の執筆当時ですら、イラクより北朝鮮を攻撃する方が、まだ大義があったと記述している(攻撃しろという意味ではなく)。
両方はできないから、イラクを攻撃したわけでもある。
アメリカのテレビドラマ、クリミナルマインドで、捜査員が、憲法を順守することを最高の規範することを宣言している場面がある。そうしなければ内部の規律が守れないからだが、グアンタナモも拷問等をどう説明するのであろうか。これらは憲法外のことであり、アメリカ国民は、愛国を唱えないとはじき出されるのであろう。そうすると、イラクもアフガンも、国民は支持するのであろう。北朝鮮は遠い国のことであり、関心が薄く、トランプ大統領もやりやすいのであろう。うまく処理して、早く朝鮮戦争を終了させてほしい。困るのは、米軍と自衛隊等くらいであろう。
関連記事
-
-
現代では観光資源の戦艦大和は戦前は知られていなかった? 歴史は後から作られる例
『太平洋戦争の大誤解』p.183 日本人も戦前はほとんど知らなかった。戦後アメリカの報道統制
-
-
プロテスタンティズムと現代政治 学士會会報NO.927 2017年Ⅵ 深井智朗 pp24-27
マルティン・ルターによる神聖ローマ帝国の宗教の改革は、彼の意図に反して、すぐに政治化し、彼の死後まも
-
-
筒井清忠『戦前のポピュリズム』中公新書
p.108 田中内閣の倒壊とは、天皇・宮中・貴族院と新聞世論が合体した力が政党内閣を倒した。しかし、
-
-
本当に日本は職人を尊ぶ国であったのか?
司馬遼太郎氏は、韓国、中国との比較においてなのか、『この国のかたち』のなかで、「職人。実に響きがよ
-
-
動画で考える人流観光学 観光資源論 宇宙旅行
https://youtu.be/KpGnwLiTYj8 https://youtu.be/a
-
-
純国産の少ない戦後生まれのB級グルメ 島村恭則編『引揚者の戦後』を読んで
引揚者が戦後同胞から差別扱いされたことは知っていた。「観光の政治学」で高媛も論述していたからだ。
-
-
『動物たちの悲鳴』National Geographic 2019年6月号
観光と動物とSNS https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/m
-
-
『サカナとヤクザ』鈴木智彦著 食と観光、フードツーリズム研究者に求められる視点
築地市場から密漁団まで、決死の潜入ルポ! アワビもウナギもカニも、日本人の口にしている大
-
-
観光資源としての明治維新
義務教育やNHKの大河ドラマを通じて、日本国民には明治維新に対するイメージが出来上がっている。 し
-
-
伝統論議 蓮池薫『私が見た「韓国歴史ドラマ」の舞台と今』
〇 蓮池氏の著作 「現代にも、脈打つ檀君の思想、古朝鮮の魂』などをよむと、南北共通の教育があること
