蓮池透・太田昌国『拉致対論』めも
p.53 太田 拉致被害者家族会 まれにみる国民的基盤を持った圧力団体 政府、自民党、官僚、メディア 家族会に対しては、どこも率直には何も言えない。 このナショナリズムを悪扇動することに意義を見出している外部の連中すらいる。 植民地支配や侵略戦争の史実をめぐって「加害者呼ばわり」されることに不満を持ってきた人々が、日本が被害者になったことに安ど感を覚えることで、先導されているナショナリズム
p.59 太田 来被害者をほとんど見放してきた日本国家の冷酷さ
p.88 太田 なぜ日本人拉致というものが彼らの中で正当化されるのかとおいうのは大きな問題。 中国開放、ベトナム全土開放にヒントを得て、朝鮮全土を開放 日本人拉致も韓国に対するスパイ工作活動 国際情勢の中で立てた戦略
北の工作員とイラク駐留米兵の同質性 空爆で子供を殺しても痛みを感じなくなる兵士になる
p.107 安倍晋三は、頼りとしている米国の政府、議会、メディアから、その二枚舌ぶりを批判された。自国民が拉致された事件には熱心だが、日本帝国が行った強制連行や従軍慰安婦問題に関する正確な事実認識と責任感を欠いているのは二重基準だといわれた
拉致問題とはすぐれて歴史的かつ政治的な課題。冷静な歴史観、透徹した政治哲学が必要。安倍氏は拉致問題なくして首相になれる人ではなかった
p.135 五人の帰国者が北朝鮮に戻らなかったこと ご本人たちの気持ちと家族会のささえで納得。しかし、日本政府が「北朝鮮との間に一時帰国という約束はなかった」といって、北と突っ張りあいをしたのは外交的に大きな間違い。
p.160 安倍晋三は家族会を最も利用した
p.164 安倍氏が内輪で「北朝鮮なんて、ぺんぺん草一本はえないようにしてやる」「北朝鮮なんてどうってことねえよ、日本の力を見せつけてやるぜ」 金正日と相似形
p.184 金賢姫がいったことが印象的「北朝鮮の自尊心を生かしてあげてほしい、傷つけないでほしい」 私は金正日に対するシンパシーは全くないけれど、国家として日本と向きあったときにどんな意地のツッパリあいになっているかは理解できる
関連記事
-
-
仏フォアグラ生産者が米加州の禁止措置に反発、人道的飼育を主張 「観光資源フォアグラと動物愛護」の教材
世界のこぼれ話2019年1月18日 / 11:26 / 3日前 [モ
-
-
『満州鉄道 まぼろし旅行』川村湊2002年文芸春秋
資料を活用したよくできたわかりやすい著作物。小学6年生のサツキくんと小学4年生のヤヨイちゃんをつれて
-
-
戦陣訓 世間が曲解して使用し、それが覆せないほど行き渡ってしまった例
世間が曲解して使用し、それが覆せないほど行き渡ってしまった例である。「もはや戦後ではない」は私の
-
-
マルティニーク生まれのクレオール。 ついでに字句「伝統」が使われる始めたのは昭和初期からということ
北澤憲昭の『<列島>の絵画』を読み、日本画がクレオールのようだというたとえ話は、私の意見に近く、理解
-
-
『「食べること」の進化史』石川伸一著 フードツーリズム研究者には必読の耳の痛い書
食べ物はメディアである 予測は難しい 無人オフィスもサイバー観光もリアルを凌駕できていない
-
-
『素顔の孫文―国父になった大ぼら吹き』 横山宏章著 を読んで、歴史認識を観光資源する材料を考える
岩波書店にしては珍しいタイトル。著者は「後記」で、「正直な話、中国や日本で、革命の偉人として、孫文が
-
-
原田信男著『義経伝説と為朝伝説』
伝説においては、歴史学の大原則ともいうべきテキストクリティック(史料批判)は必要とされない。資料の一
-
-
動画で考える人流観光学 観光資源論 宇宙旅行
https://youtu.be/KpGnwLiTYj8 https://youtu.be/a
-
-
保護中: 高論文「観光の政治学」戦前・戦後における日本人の「満州」観光を読んで(メモ)
高論文「観光の政治学」戦前・戦後における日本人の「満州」観光 (満州引揚者)極楽⇒奈落 ホス
