*

5月19日 ヤムドク湖、チベット民家訪問

公開日: : 最終更新日:2018/05/23 海外旅行感想, 海外観光

19日
https://photos.google.com/photo/AF1QipNpG1SIO6li3H-RDEeR91JNZgWw9ajota_SPUcb

 ラサの宿を出発。旧市街を離れて新市街地を通る。欧州と同じく新旧が判別できる。日本は判別できないというより、旧市街地が破壊されてしまっている。金沢が典型で、高山はかろうじて残っているが、残したのではなく、一周遅れのフロントランナーになっただけといわれている。

 空港までの高速道路に乗る。チベットでは今のところこれだけが高速道路だが、無料だそうである。ゲートがあるからいずれ有料化するにかもしれない。沿道から見る農地の緑がまぶしい。中国共産党の農業政策のショーウィンドウであろう。チョモランマ登山のベースキャンプの街、シガツェまでの高速道路計画がある。鉄道も成都、ネパールまでの計画がある。チベット仏教の信者が多いところである。地図で見れば、ラサからインド洋が極めて近い。間に険しいヒマラヤ山脈があるだけであり、チベット鉄道を完成させた中国の技術と経済力があれば可能である。中国と疎遠なブータンも方針を変更しないと 無理であろう。ティエンブーでみた道路がひどかった。幸せの国ブータンなどという幻想が邪魔をしている。結局欧米システムの支援を受けたダライ・ラマ勢力も、現実には勝てない。庶民レベル見れば、旧支配層も共産党も植民地支配層も同じであり、現実判断からすると生活を豊かにしてくれたところの勝ちである。いまのところアメリカ資本より中国共産党の勝ちである。日本の高度経済成長期の自民党のやり方である。自民党のやり方を十倍大きくしたものである。沖縄や北海道に違う民族がいて、すぐそばに外国勢力がいれば自民党も政治的なやり方はことなっていたであろう。

 地元ガイドの任さんの話では、少数民族対策として、大学入学には下駄をはかせてもらえるようである。アメリカのやり方をまねている。日本では出てこない発想である。日本でも地方移住を促進したいのであれば、医学部入学基準を下げれば集まるかもしれない。

チベットの河は想像よりも大きい。ビデオを見ればわかる。従って灌漑用水に使えるだけの水量がありそうだ。雪解け水だからである。ただし標高が高いから、樹木には限界があるのであろう。緑は多いような気がする。

 ラサから4800メートルのカンパラ峠 。この道は山向こうの地域とを繋ぐ生活道路であるが観光用にもつかわれている。 は国字、李さんによれば中国語では山口、崖口という。すぐに出てこなかったようで、概念自体がないのであろう。Googleでも「通」であり、英語ではPASSである。考えてみれば峠などと言っていては、中国では峠だらけになってしまう。「坂の上の雲」の中国語訳が知りたいくらいである。

 道路沿いに削られた山肌跡が見える。いかに表土が薄いものであるかがわかる。一旦削り取られれば、回復するには相当時間がかかることがわかる。

 道中、巡礼の人々にあう。地元の人が休みの日(土曜日)なのでこうしてあるいているのだ。神聖な山の裾野が道路の拡張で削り取られたが、削り跡の岩に白ペンキで階段のマークが描かれているものが至るところで見られた。天国への階段である。日本でも社マークが道端に描かれることがあったが、立小便除けでもあったから、そのようなものだろう。便利さと信仰心の調和というか妥協の産物なのである。

 川沿いに水葬場所が所々見られた。チベット人が魚を食べない理由だそうだが、鳥葬もあるので鳥も食べないのか確認し損なった。鶏は食べているのではと思う。今では水葬は少ない。費用がかかるからだそうだ。鳥葬の場合は骨になったら鳥葬師が鳥が食べれるように骨を砕くのだそうであるが、費用がかかりこれも少なくなっている。火葬、土葬、いずれにしろ自分の体を紙に捧げるという発想のようだ。チベット人は献体についてどう考えているのかとおもう。

 チベット犬が観光写真用に使われている。毛がふさふさしていてライオンみたいである。ヤクや子やぎも利用されている。1人10元。お金を払っていないので写らないように工夫するが、ベストスポットはチベット犬で占領されているので無理。彼らもわかっているので文句はでない。トラブればかえって商売がやりにくくなるであろうから。堂々と真正面から民族帽子を被らせてツーショットで写している場合に対価を得ているのであろう。着物を着させて写真を撮っている浅草や京都ような日本の観光地の商売と本質は変わらない。世界中皆同じである。

 ヤムドク湖の湖面の色はコバルトブルーできれいである。頂上の記念碑には写真待ちの順番で人込み、少し離れて自撮りすれば十分だった。五色の祈祷旗であるタルチョーが山頂に飾られている。チベットにおける仏教伝来以前のボン教の時代からの伝統だそうであるから、それなら、中国国旗と仏教が共存できるはずである。ヤムドク湖を挟んで対岸に民家が見えるが、放牧用の小屋のようである。道もできている。多くの遊牧民は政府に補償金をもらってすそ野に移住したようだ。日本だとさしずめダムの移転補償ということだろうが、遊牧なので、道路による遮断損害といったところかもしれない。

 帰り道、がけ下に白い車を見る。事故で飛び出したのであろう。レッカー車も来ないので、放置されている。安全確保のおまじないにはなる。民家に立ち寄る。両親に娘三人。体の弱い長女が家にいて観光客相手の土産を売っている。農業は基本的に女性で、男性は出稼ぎ。多分土木作業であろう。この辺りも日本の地方の構造とあまり変わらない。若い女性もタイツに短パンで作業している者がいた。畑ははだか麦。麦踏みをしてる女性が見えた。しかし本当に人が見当たらない。はだか麦を臼でひいて粉にして水で固めて食べる。ザンバといって主食である。主食の用語も難しいのだが。子供の頃はったいこと呼んでいたのと同じである。誰かが麦焦がしといっていたが、地方により呼び名が違う。
民家の感じはモンゴルで泊めてもらった家とにている。ヤクの食べる干し草が庭においてあり、小さなトラックターが二台ある。仏間が立派なのも北陸の昔の農家と同じである。仏壇のそばに中国共産党歴代幹部の並んだ写真が飾ってある。ラサ駅前で見たものと同じである。大きさが違うだけ。政治と宗教の調和であり妥協。お互いに排斥しないだけよい。宗教同士だと排斥が起きるとはげしい争いになる。日当たりのよい場所にはヤクの糞が干してある。燃料にするのであるが、いつまで続くのであろう。
チベットは野菜はすべて輸入だったが、今では温室栽培もある。ビタミン補給のため茶を雲南省から運んでくる道を茶馬古道というのだそうだ。日本でいえば、若狭から京都に鯖を運ぶ鯖街道といったところであるが、距離は比較にならない。

チベット民家、沿道風景
https://photos.google.com/photo/AF1QipNWMfzrPRLxjeUaeNXXBxIUoJ5KneKRCHjdpuuG

https://photos.google.com/photo/AF1QipO06CV_uviJUUqAiC-aFSpYYw5gsqnf9w0QEUQi

関連記事

中国旅行、終わりは「さんざし(山査子)」

『この道』 http://www.woong.com/songbook/japan

記事を読む

2016年2月 中東・東アフリカ旅行記7 ケニア・ナイロビ

2月14日~16日 ケニア・ナイロビ ナイロビ空港はトランジットが多く、大半の客がバスをお

記事を読む

エスワティニ/スワジランド(148)モザンビーク入国(149)2019年2月22日、23日 

エスワティニ到着。スタンプはスワジランドになっているのは、まだ国名変更が間に合わないということだ。

記事を読む

2016年2月中東・東アフリカ旅行記1 出発前

2月8日から2月18日までヨルダン、南北キプロス、ルアンダ、タンザニア、ケニア、ウガンダ、エチオピア

記事を読む

平壌、開城、板門店(3)

◎金さんはアントニオ猪木さんの一団数十人が訪朝するので忙しいが、朝鮮国際旅行社の金哲日本部長から頼ま

記事を読む

モンゴル国フブスグル地区紀行~トナカイとシャマンとドロ━ン(6)ツァガンノール、リンチンフンべ、野営

2015年8月25日 村役場でツアー運転手協会の会合に参加。会合とともに学生によるアンケートも

記事を読む

満洲里から綏芬河への列車の旅 24時間

動画 https://photos.google.com/share/AF1QipORcwc8Za

記事を読む

ガーナ(140)入国・アクラからロメへの陸路の道中 2019年2月11日~12日  

ラゴスからアクラに向かう。アフリカワールドエアラインは、列が少なく、チェックインも簡単だっ

記事を読む

2016年2月 中東・東アフリカ旅行記8 ウガンダ・エンテベ

2月16日  ナイロビからアジスアベバの途中でウガンダ観光を計画した。東アフリカ共通ビザの一つがU

記事を読む

河口慧海著『チベット旅行記』の記述

旅行先としてのチベットは、やはり学校で習った河口慧海の話が頭にあって行ってみたいとおもったのであるか

記事を読む

no image
朝河寛一とアントニオ猪木 歴史認識は永遠ではないということ

アントニオ猪木の「訪朝」がバカにできない理由 窪田順生:ノンフ

no image
感覚器官の進化はおそらく脳よりも前だった。脳は処理すべき情報をもたらす感覚器より前には存在する必要がなかった

眼の発達に関して新しい役割を獲得する前には、異なった機能を持ってい

no image
観光資源としての歴史認識「尖閣諸島の核心」 矢吹晋の著書と同書アマゾン書評を読んで

屋島が源平の合戦の舞台にならなければ観光客は誰も関心を持たない。尖

no image
『動物たちの悲鳴』National Geographic 2019年6月号

観光と動物とSNS https://natgeo.nikkei

no image
ジャパンナウ原稿 人流大国・中国

 LCCの深夜便を利用して、1泊3日の南京(850万人)、蘇州(10

→もっと見る

PAGE TOP ↑