運転手付きレンタカーの問題
公開日:
:
最終更新日:2023/05/28
ライドシェア, 通訳案内と翻訳導游員
運転手付きレンタカーの問題も、私は基本的には道路運送法の問題だけでは解決できないと思っている。繰り返しになるが職員派遣と、車両管理と、集客作業は分離してきているのが交通運輸の世界である。機材をリースで仕入れ、派遣会社から乗務員を派遣してもらい、旅行会社やネット会社から集客するのがLCCである。いつでも参入でき撤退できる。トラック等物流では行われている。タクシーは流しが中心であるからこの現象が起きにくかっただけである。しかし、スマホの普及によりこれからは分離傾向が強くなるのではないか。
レンタカー会社が直接運転手の斡旋を行う場合は、さすがに運輸局の指導が効くところであり、違法か合法かはともかく、指導によりレンタカー会社は実施できない。しかし、レンタカー需要は基本通勤や通学ではなく観光などであろうから、行政も口を出す大義が求められる。スマホが普及すると、顧客の直接の作業でレンタカーの注文と運転手派遣の要請をネットで同時に処理できる。レンタカー会社の意図とは無関係にできるのである。
むしろ集客責任のある旅行会社にとっては、車と運転手とガイドまで同時にあっせんすることが顧客ニーズにかなっている。運転手派遣は厚生労働省所管の事業であるから、レンタカーと直接関係しない場合運輸局は口を出しにくいのである。現にホームページで運転手付きレンタカー(紹介)の商品が販売されている。スマホの普及は社会に大きく影響するのである。立法的に解決する方法もあるが、日本社会の活力をなくす可能性もあり個人的には問題が多いと思う。労働者派遣法の規制の中で一般論として考えるべきことなのであろう。
下記HPが参考になる
http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n205630
関連記事
-
-
深夜運転のスキーバス問題の解決方法の一つ
深夜運転のスキーバス事故が発生し、社会問題になりました。飲酒運転や過積載事故が社会問題化し、飲酒運転
-
-
歴史は繰り返す 悪質(?)ランドオペレーター対策 米人保護→日本人保護→中国人保護
戦後まで一貫して観光政策はインバウンドであった。外貨獲得が目的である。国際観光ホテル整備法、通訳案内
-
-
帝京平成大学観光経営学科インターンシップ講義(国際自動車)の概況
現在の大学生の就職状況は、有効求人倍率も一を超え、職種を問わなければ誰でも就職できる状況です。タクシ
-
-
モバイル交通革命で構想したこと シェアショウファー
人流観光研究所にメールが来ていた。自家用運転手のシェリングの構想について意見を聞かれたのである。複数
-
-
MaaSのおとし所 「両備運輸の思い上がり」「JERONタクシーが実証実験だという例として出しているが、とんでもない間違い」
チームネクストの総会に参加していくつか私なりに進展があった。 MaaS以外に自動運
-
-
中国人白タク問題 運転手派遣業とレンタカーの組み合わせによる新規ビジネス
運送機能の分化:金沢学院大学の大学院の講義を契機に、二十年来運送機能の分化について考えてきている。
-
-
規制改革会議 無償運送、謝礼に関心 東京交通新聞2017年3月27日
標記の記事が東京交通新聞に出ていた。 規制改革会議が、3月23日現行の基準を緩和できるかヒアリング
-
-
London Car Dispatch App Report ⑥ Expectation to the birth of Human Logitics Company Through Car Dispatch App
The word "human logistics” which is newly coined b
-
-
『史上最悪の英語政策』阿部公彦著
「文科省の新英語政策は問題だらけ。この思いゆえに、いつもとはかなり違うスタンスの本になりました。ど
-
-
白バスと白タク論議の峻別
現在の道路運送(昭和26年)が制定されるひとつ前に、昭和22年道路運送法があり、更にその前には自動車