シャマンに通じる杉浦日向子の江戸の死生観
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最終更新日:2023/05/20
観光資源
モンゴルのシャマン等の観光資源調査を8月に予定しており、シャマンのにわか勉強をしているところに、ダイヤモンドオンラインに「江戸の死生観がその生涯に重なる 杉浦日向子の復活」と題した佐高信の記事が出ていた。シャマンは病気を人体から追い出す役割を担っていた。
以下掲載する。
「個人差はあれ、死は特別視されていませんね。頼れる医療技術がないですから、あるがままを受け入れる姿勢になるんでしょう。“生老病死”を春夏秋冬、つまり、季節のうつろいみたいに」 こう言われて、私は、「へえー」と驚き、「医者の数は?」と問いを重ねた。 「多いんですが、ヤブだらけですから。医者の手にかかるっていうのは、死の一歩手前ってことです。まず、加持祈祷して薬を飲んで養生して、それでも治らなかったら、最期の段階として、医者にでもみせておくかという、坊主の前の露払いです」 彼女にはいつも感心させられたが、いまは引用しているだけで悲しい。こんな箇所もある。「江戸が今といちばん違うところは、病に対する受け止め方です。人間は病の器という考え方で、一病息災とも言いますけども、何かしら病があって、それと引き換えに生きて、いい思いしている、厄落としのような観念があるんです」
江戸時代は日本にもシャマンの存在基盤があったということが理解できる。
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