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シニアバックパッカーの旅 チームネクスト 配車アプリと神戸観光

公開日: : 最終更新日:2023/06/02 シニアバックパッカーの旅, 国内観光

2015年7月10日 久しぶりの神戸でした。私の役割は、稲員会長と一緒に、ロンドン合宿の報告です。報告用のパワーポイントはHPにアップしてあります。ロンドンの報告はタクシージャパンをお読みいただければ全体がわかります(http://www.team-next.jp/page1160.html)。英語のテープ起こしは大変だったのではと思います。私の報告は、ロンドンヒースロー空港にminicabのドライバーが大勢出迎えに来ていることから始めました。私自身も海外旅行をするときに、空港での出迎え手配をお願いすることが多いものですから、関心がありました。携帯が普及していますから、はぐれることはなくなりました。予約はネットや旅行会社から手配できます。ガイドなのか運転手なのかわかりませんが、治安のよくない国では、定額でホテルまで運んでくれますから安心です。相場は英語だと5千円、日本語ができると1万円と言ったところでしょうか。その点、日本はガイドもタクシーも、外国から来る個人客には使い勝手がいいとは言えないのでしょう。配車アプリのことよりも、ミニキャブが何故自家用車となっているかの説明をしました。英国では「公共用」とは乗合交通のことをさします。従ってタクシーは公共用輸送の位置づけではないのですが、流しができるブラックキャブは、「流し」をしているということで、公共に準じた扱いを受けているということです。それ以外はすべて非公共なのです。ミニキャブは電話や無線、スマホで配車されることから、利用者が特定されるので公共用とは見なされないのです。特定の会社に一定期間チャーターされている車が典型なのでしょうが、一回一回チャーターされても同じことと考えられています。日本で言う貸切バスは従って自家用なのです。ロンドンに出かけるまでは、何故ミニキャブが自家用なのかもやもやしていましたが、今回の視察でそのもやもやが晴れました。

スマホは、流しの役割を大きく変えることになりました。スマホを駆使すれば道に出て流しのタクシーを捕まえなくても配車されます。しかも料金が先に確定していることは、利用者にとって安心です。

ビジネスモデルとしてみると、ブラックキャブは日本で言えば個人タクシーです。むしろミニキャブの方が法人タクシーに近いこともわかりました。ただ、日本は配車技術が進歩しており、会社も運転手もお客さんをよく捕まえているということで、配車アプリの必要性がその分低いのです。しかし世界のすう勢は配車アプリですから、何時の間にやら、日本のタクシーがガラパゴス化しているということになるかもしれません。進んでいることがあだとなるのです。

翌日は近畿タクシーの商品であるブレッドタクシーに参加しました。朝ごはんを抜いて参加している者もいましたが、私はしっかり朝食をとっての参加でした。ホテルがANAホテル、昔の新オリエンタルホテルですから、神戸勤務時代の宿舎に近いところから始まりました。山本通りのパンやは下記の写真のとおりです。

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昔の神戸官舎のすぐそばにできていました。

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パン屋の前にイスラム寺院の案内がありました。娘がまだ幼稚園入園前の時代で、宿舎から見えるものですから、「パパお城があるよ」と言ったことを思い出します。宿舎の前の中華料理屋の東天閣も健在でした。

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その後、金星台で神戸港を眺め、長田の街を見学、鉄人28号の像を観て帰りました。原田泰氏の『欺瞞の構造』で「公園に鉄人28号の原寸大模型を置くのもよい。しかし、新たに拡大した商業施設にテナントが入っていない・・・長田だけが失敗ではないと主張されるかもしれない。しかし・・・新たにシャッター通りどころか、ゴーストタウンをつくったのだ。・・・一人当たり4千万円の復興費がかかったのもわかる」と厳しく紹介されたところです。

土産を買おうかとおもっっていたフロインドリーヴは有名すぎるのかツアーの中には入っていませんでした。昔は元町駅のキオスクでパンを売っていましたが、今回は確認ができませんでした。クッキーは広尾の商店街でも購入できるので、パンを購入できなかったことが心残りでした。

私にとってはセンチメンタルジャー二―になってしまいましたが、神戸はちょっとした観光資源が豊富なことは今も昔もかわりがありませんでした。その素材をうまくアレンジしたブレッドタクシーでしたが、タクシーも自ら需要を創造しなければ生き残れなくなっているのです。でも、需要を掘り起こせば起こすほど、公共輸送ではなく、観光になるのです。観光は個性の発揮、創意工夫ですから、規制に守られているようでは限界もありますし、世間も納得しないでしょうから、大変ですね。

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