*

2015年7月12日・日曜日の新聞(脳のこと)

公開日: : 最終更新日:2023/05/20 脳科学と観光

当日は朝日にも読売にも脳に関する記事が掲載されていた。読売は『意識はいつ生まれるか』マルチェッロ・マッスィミーニ、ジュリオ・トノーニ著(亜紀書房)に関する岡ノ谷一夫氏の書評。「哲学的ゾンビ問題」に関し、著者のイタリア人はごちゃごちゃ言わずにモデルをつくって実験しようという態度で臨んでいるとする。神経細胞のような素子をどのように結合すれば意識が生じるかについて具体的なモデルをたてる。これが「統合情報理論」、素子がお互いに全結合しているとすると、いくら素子が多くても取りえる状態は全部が活動するか全部が休止するかの2状態しかない。ところがこれらの結合を適当に間引いてゆくと、多くの状態をとりえる。しかし間引きすぎると再び状態数は減少する。以上が骨子で、検証するため、脳に強い磁場をあて脳波の伝播状態を調査。麻酔時は局所、夢を見ているときは広範囲に伝播する。というわけで意識は多くの素子が適度に統合される際に生じると言う仮説を得るに至る。意識の科学が可能

朝日は「科学の扉」の欄の特集。脳の地図つくりを目指す大型プロジェクト。脳全体のマクロレベルから細胞単位のミクロレベルまで、MRIにより神経細胞を精密に捉えた様々な地図(三次元)をつくる。現在は脳の神経細胞は複雑すぎて規則性がわからない。構造がわかっただけでは脳の機能はわからない。「活動」を脳全体で捉える「機能マップ」が欠かせない。そのための新技術の開発が必要。例えば赤い蛍光を発するセンサーである。

http://digital.asahi.com/honshiimage/launcher.php?ap=JOK4WH%2Fv6VSGIVh9JUSHfTfbsYTDyXqSa8sZfWH%2BQ%2BBAb0TVqaBkE9A8AvP%2FOgYpwUO%2FwjfFX2eGMXGDLcgLEOKYAN5nASOGQ2aNrqzDRz2iDbjfvrEJRcwdr2BsPer2q%2FT84pM7bFpGRLYyYo1ViCIPGud3sV0rHIZmOFEyqko%3D&pid=1

関連記事

no image

ハーディ・ラマヌジャンのタクシー数

特殊な数学的能力を保有する者が存在する。サヴァンと呼ばれる人たちだが、どうしてそのような能力が備わ

記事を読む

no image

理解するAIは数学の新理論の発見なしにはあり得ないということ

NIRAから定期刊行物を送っていただいている。政府資金が入っているので、過激な記事は少ないが、201

記事を読む

no image

動画で考える人流観光学 観光情報論 数字

  https://youtu.be/pe32PV5SxDg  

記事を読む

no image

動画で考える人流観光学 観光情報論 意識 受動意識仮説 知、情、意

意識は幻想か?―「私」の謎を解く受動意識仮説(⇔サーチライト仮説) 間延びしないように意識をずらす

記事を読む

no image

観光行動学に求められるもの 臭覚(匂い、臭い)についての理解

匂いについての下記解説を読んだ。臭覚により、人間は認知している面があるから、ロボットも認知できるた

記事を読む

no image

『美味しさの脳科学』ゴードン・M・シェファード

盲視があるように盲臭もある。 言語を使って風味を評価しようとするのは、最高難度の部類

記事を読む

no image

保護中: 観光研究におけるマインドリーディングの活用の必要性

関係学会における発表で、マインドリーディングを活用した論文がみられない。観光行動等は、楽しみの旅に関

記事を読む

no image

動画で考える人流観光学 カンブリア爆発  

https://youtu.be/dm276hMu6bU

記事を読む

no image

大関真之『「量子」の仕業ですか?』

pp101-102 「仮にこの性質を利用して、脳が人の意識や判断、その他の動作を行っているとしたら、

記事を読む

no image

動画で考える人流観光学 [バリバラ] 感覚過敏の世界 ~味覚過敏・聴覚過敏編

https://youtu.be/OEMhx_pIyiM    

記事を読む

PAGE TOP ↑