*

『海外旅行の誕生』有山輝雄著の記述から見る白人崇拝思想

公開日: : 最終更新日:2023/05/29 人流 観光 ツーリズム ツーリスト, 出版・講義資料

表記図書を久しぶりに読み直してみた。学術書ではないから、読みやすい。専門家でもないので、観光や旅行も厳密にはとらえていないが、国際観光局誕生前の世相はよくわかる。わかったうえで、感想を言えば、欧米人観光客への視線と中国韓国人観光客への視線は、今も昔も全く変わらないことがうかがえる。

先日横浜ユーラシア記念館の学芸員の方の講演を聞いたが、開港当時から、外国人に占める中国人の割合は半数をはるかに超えていた。1930年の国際観光局開設時には、訪日外国人の半数は中国人であった。

しかし、実数とはことなり外客という認識には薄い存在であったことが、表記図書からもうかがえる。

このことは、現在の観光関係者の意識からもうかがえるところであり、当然観光政策当局者も、外客イコール欧米人(近年では豪を加えているが、意識は変わらないどころか、かえって白人崇拝が明確になっている)という潜在意識から抜け切れていない。

中国人がライドシェアというと、白タクという反応をするが、欧米人がライドシェアというと、Uberになるようなものである。

関連記事

中国文明受入以前は、藤貞幹は日本に韓風文化があったとする。賀茂真淵は自然状態、本居宣長は日本文化があったとする。

中国文明受入以前は自然状態であったとする賀茂真淵、日本文化があったとする本居宣長に対して、藤貞幹

記事を読む

no image

動画で考える人流観光学帝国ホテル等に見る「住と宿の相対化」

  https://youtu.be/21llSPlP5eQ https://yo

記事を読む

no image

21世紀を考える会「仮想通貨の現状」岩下直之京都大教授の話を聞く 2018年4月20日

Bitcoinの発掘の仕組み 256ビットの最初の30個は零が続かなければらないという約束。ハッシュ

記事を読む

no image

山泰幸『江戸の思想闘争』

社会の発見 社会現象は自然現象と未分離であるとする朱子学に対し、伊藤仁斎は自然現象

記事を読む

no image

早川書房の「誰が音楽をタダにした」の概要を教えてください

早川書房の「誰が音楽をタダにした」の概要を教えてください

記事を読む

no image

宇田川幸大「考証 東京裁判」メモ

政治論ではなく、裁判のプロセスを論じている点に独自性がある 太平洋戦争時のジュネー

記事を読む

no image

Quora ヒトラーはなぜ、ホロコーストを行ったのですか?

https://jp.quora.com/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9

記事を読む

no image

保護中: 書評『脳は空より広いか』エーデルマン著 冬樹純子訳 草思社

エデルマンは、Bright Air、Brilliant Fire、Wider than the

記事を読む

『飛躍への挑戦』葛西敬之著

図書館で取り寄せて読んだ。国鉄改革については、多くの公表著作物に加え、これからオーラルヒストリが世

記事を読む

no image

朝河寛一とアントニオ猪木 歴史認識は永遠ではないということ

アントニオ猪木の「訪朝」がバカにできない理由 窪田順生:ノンフィクションライター経営・戦略情

記事を読む

no image
2025年11月25日 地球落穂ひろいの旅 サンチアゴ再訪

no image
2025.11月24日 地球落穂ひろいの旅 南極旅行の基地・ウシュアイア ヴィーグル水道

アルゼンチンは、2014年1月に国連加盟国58番目の国としてブエノスア

no image
2025年11月23日 地球落穂ひろいの旅 マゼラン海峡

プンタアレナスからウシュアイアまでBIZBUSで移動。8時にPUQを出

2025年11月22日地球落穂ひろいの旅 プンタアレナス

旅程作成で、ウシュアイアとプンタアレナスの順序を考えた結果、パスクワか

2025年11月19日~21日 地球落穂ひろいの旅イースター島(ラパヌイ) 

チリへの訪問は2014年に国連加盟国 として訪問済み。イースタ

→もっと見る

PAGE TOP ↑