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政策として明治時代に制定された、外国人旅行者の保護規定

訪日外国人が治療費を支払わずに帰国する問題を取り上げ、ネットで乱暴な言論を陳述する者を見かけるが、外国人に限らず旅行者保護に関しての法律が存在する。明治時代の日本の為政者は、その点では条約改正を目標に一流の文明国家としての評価を得るため努力していたことがうかがえ、さほど納税しているとは思えない者の一部のネット上の言論に失望感を覚えるものである。なお、この政策は、宿泊や居住と同様に、旧内務省の系統を引き継ぎ、観光庁ではなく厚生労働省の所管する政策である。

明治三十二年法律第九十三号 行旅病人及行旅死亡人取扱法

第一条 此ノ法律ニ於テ行旅病人ト称スルハ歩行ニ堪ヘサル行旅中ノ病人ニシテ療養ノ途ヲ有セス且救護者ナキ者ヲ謂ヒ行旅死亡人ト称スルハ行旅中死亡シ引取者ナキ者ヲ謂フ住所、居所若ハ氏名知レス且引取者ナキ死亡人ハ行旅死亡人ト看做ス前二項ノ外行旅病人及行旅死亡人ニ準スヘキ者ハ政令ヲ以テ之ヲ定ム

第二条 行旅病人ハ其ノ所在地市町村之ヲ救護スヘシ必要ノ場合ニ於テハ市町村ハ行旅病人ノ同伴者ニ対シテ亦相当ノ救護ヲ為スヘシ

第十七条 外国人タル行旅病人行旅死亡人及其ノ同伴者並其ノ所持物件若ハ遺留物件ノ取扱ニ関シ別段ノ規定ヲ要スルモノハ政令ヲ以テ之ヲ定ム

例えば、横浜市の場合には次のように規定しているが、他の市町村でも同じであろう。

○行旅病人及行旅死亡人取扱法施行細則

第2条 行旅病人若しくはその同伴者又は行旅死亡人の同伴者(以下「被救護者」という。)の救護及び行旅死亡人の取扱いに要する費用については、生活保護法(昭和25年法律第144号)第8条の規定による保護の基準を準用する。

2 被救護者の救護及び行旅死亡人の取扱いに要する費用が、前項の保護の基準に規定されていないものであるときは、その実費をもって当該救護及び取扱いに要する費用とする。

(引取通知)

第3条 市長は、被救護者を救護したとき、又は行旅死亡人を取り扱ったときは、被救護者の扶養義務者若しくは同居の親族又は行旅死亡人の相続人、扶養義務者若しくは同居の親族に対し、引取通知書(第1号様式)により通知をしなければならない。この場合において、市長は、救護(死亡取扱)調書(第2号様式)及び診断書又は検視調書を当該引取通知書に添付するものとする。

(領事への通知)

第4条 市長は、被救護者及び行旅死亡人が外国人である場合には、その所属国の領事に対し通知を行い、引取り等について協力を求めるものとする

(費用徴収)

第8条 被救護者の救護及び行旅死亡人の取扱いに要する費用を被救護者若しくは被救護者の扶養義務者又は行旅死亡人の相続人若しくは扶養義務者から徴収しようとするときは、救護(仮埋葬)費請求書(第3号様式)によるものとする。

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