*

🌍👜 🚖シニアバックパッカーの旅 2018年9月10日 チームネクストモスクワ調査➂ モスクワ大学での意見交換会

公開日: : 最終更新日:2023/06/15 シニアバックパッカーの旅, ライドシェア, 配車アプリ

今回モスクワ大学を訪問で来たのは、鳩山紀一郎長岡科学技術大学准教授のおかげである。氏はモスクワ大学への留学等の経験者であるからである。

函館でのチームネクストのセミナーでも氏にモスクワの交通についての講演をいただいた。ロシアは人口1,4億人と面積が日本の40倍の割には人口はそれほど多くはない。経済成長に伴い急激なモータリゼーションを経験し、交通混雑と交通事故(死者2万人)に苦しんでいる。氏の資料でもアイデアや発想力は素晴らしいがマネジメント(工程管理、維持管理)は苦手という印象である。1992年モスクワを訪問した際、日本大使館員がロシアはフィニッシュが悪いのだといっていたことを思い出した。

2412社

モスクワ大学で、鳩山氏の知人の研究者が紹介してくれた2412社(社名)の方から説明を受けた。同社はタクシーの実運送会社である。

2011年新聞記事及び後日モスクワ市タクシー担当者からいただいた資料(http://www.jinryu.jp/201809253801.htmlを参照)にもあるように、2011年連邦法09号で認可制度等の規制が整備され、自治体のタクシー取り締まり体制が整備された。説明を受け記事の内容は正しいと理解した。 モスクワ関係では、モスクワ市とモスクワ市域を除くモスクワ州の規制が行われている。 車両の色等細目において両者には差(黄色と黒色など)があるが、発着地点のいずれか、つまり片足が域内にあればよい。このことはモスクワ市を訪問したとき、市と州は相互にタクシーの行政処分結果を認め合っているような発言があり、片足主義ではなく、どちらかの行政処分があれば、営業できるという内容であった。規制前は、正規車両9000台に対して40000台のジプシータクシーがいたが、取り締まりの結果、現在正規車両は2万5千となっている。 ヤンデックスの配車6万台である。交通局の発表資料ではモスクワ市許可台数9万台、モスクワ州12万台であるとの説明であった。3年間の有効期限に対して5年間の累計車両台数であるであるから、数字は一致しない。モスクワ市交通局の 配車アプリの推奨により、白タクシーは減少された。効果があり、大使館員でもマイカー利用が減少しているとのことが、その後のモスクワ大使館の話でも確認できた。運賃が定額になり、レシートも発行が義務化され、位置情報も明確になったことによるものであろう。

配車アプリへの対応

配車アプリの導入に当たっては、ヤンデックスは、ドライバーに対して運賃の6パーセントの手数料から始めた。当初の平均運賃は650ルーブルであったが、浸透するに従い、運賃を値下げし、今では平均380ルーブルである。その一方ヤンデックスは収入確保もあり、手数料を24パーセントに引き上げているので、ドライバーの取り分割合は減少している。白タク取り締まりによる正規需要増はあるものの、厳しさも増加している。 配車アプリはタクシーモバイルがシティーモバイルを買い取ってUberと競争した。Uberはヤンデックスが吸収。。しかし、海外客はUberをインストールして利用している。配車アプリのシェアは、ヤンデックス59.3%、uber36.6、その他4.1%である。2021年までに80%を目標にしているが、既に72%である。ロシア内の1000万台は、ヤンデックスである。ヤンデックスの運転手は兼業が多く、専業運転手は10%であり、 運転手集めに広告を出すから他社のアプリはかなわない。

「2412」社の概要

2008年設立し、ベンツを用いてサービスを開始した。法人顧客相手の商品であるから車種は高級車119台、黒塗りで、モスクワ州の認可を受けている。ベンツEクラスの 料金は高く設定できる。運転手は常勤職員にして、報酬を多くもらえる。 深夜早朝の空港送迎が多く、 1回当たり平均運賃は1150ルーブルである。

タクシーは、1562台の普通車と469台のエコノミー車を持っている。 配車システムと同時に導入した。 歩合制で、3割を運転手が受け取る。 釣り銭、チャイルドシート等は運転手が準備、洗車費、燃料費、車両レンタル料は運転手の負担である。 フレックスタイムせいであり、年齢 30~50才が多い。それに対し、ベンツ車の運転手の年齢は40~50才である。従業員のうち 女性5%、 移民5%であるが 増加傾向にある。2412社の会社売上は1814ルーブルである。つまり運転手へのレンタル料である。一日当たり一台の利用者からの受取金額は8493ルーブルである。運転手の一日当たりの取り分は4千ルーブルである。

レンタル料を二年間で2200ルーブルから1800ルーブル/1日に引き下げている。 ヤンデックスやゲットは655ルーブルから380ルーブルに値下げしている。ニューヨーク市のタクシー(イエローキャブ)の最低レンタル料金も引き下げていると聞いている。「 2412」社の 運転手がヤンデックスの配車アプリで稼ぐことも可能であり、リース料をきちんと「2412」社に払えばよい。運転手には ドレスコードがある。自動車保険料、システム費用は「2412」社が負担している。

夕食 ウズベキスタン料理

鳩山先生ご推薦のウズベキスタン料理店にて夕食。レストランに鳩山先生の知人の下斗米伸夫法政大学教授がたまたま来店しており、合流していただいた。著書の「神と革命」のご高説を拝聴。話のなかで、東大教養学部のロシア語のクラスの話が出て、鳩山邦夫先生と同じ学年であることが判明。従って私の一年先輩であることが分かった。T氏やU氏のようにロシア語を活かして活躍しているクラスメイトも存在するが、私のように文字がどうにか読める程度のものには、先に43年入学文科一類4Fクラスとは言いづらいものがあった。

Google Photoの動画は、モスクワ大学で意見交換の後、学食で昼食、日本大使館(初代大使は榎本武揚)表敬、ドストエフスキーの館視察後、ウズベキスタンレストラン 等であるhttps://photos.google.com/share/AF1QipNgwY4Xlsj6MU55GdLxpDzy95RiHfFZjbuAQoIjPlmuP6CkK9IIQZvM9VSpoq-voA?key=UFcyM0VvWEFfSXh2b1dfMkREYWFkU1ZaQzFnXzR3

関連記事

🌍👜シニアバックパッカーの旅 ⑧ 23日、24日、25日 ⒁ネバダ州 ラスベガス

ラスベガスの空港でも、バス、タクシーの表示に並んで、あるいはそれ以上に、ライドシェアの表示が明記され

記事を読む

🌍🎒シニアバックパッカーの旅 動画で見る世界人流観光施策風土記 2016年2月 中東・東アフリカ旅行記5 ルワンダ(国連加盟国71か国目)キガリ虐殺記念館

ラルナカからアンマン、アンマンからドーハと元の道を戻る。ドーハは人人人。春節の影響もあるのだろう。ラ

記事を読む

在日中国人の観光客用「白タク?」行為の合法・非合法論議

問題定期 在日中国人が、中国のHPに自家用車による都市観光や空港送迎を、人民元建てで広告宣伝し

記事を読む

no image

🗾🚖 2017年7月22日 チームネクスト 柳川 北原白秋は文化勲章を受けていない

2017年7月22日柳川を初めて訪れた。水郷柳川として、西鉄が大牟田線の旅客誘致に力をいれてきたとこ

記事を読む

運送機能(施設提供、労働者派遣及び集荷集客)の分化に逆行する道路運送法解釈

金沢学院大大学院で非常勤講師の教鞭をとったのが気象庁次長時代の2001年。五千円以上の報酬を受け取ら

記事を読む

🌍🎒シニアバックパッカーの旅 2014年8月9日~12日 平壌、開城、板門店(2)

◎2日目は高速道路で開城から板門店観光。車で2時間半から3時間。ここでも中国人観光客に圧倒された。ヨ

記事を読む

🌍🎒シニアバックパッカーへの道 1983年 シンガポール(国連加盟国7か国目)マレーシア(国連加盟国8か国目)タイ

官房副政策計画官(物流)時代に、のちに運輸事務次官を務められた梅崎海洋課長とともに、ESCAPの会議

記事を読む

🌍🎒シニアバックパッカーへの道 1999年国土庁 ベルリン ポツダム(旧東ドイツ)ロンドン環状道路

国土庁計画調整局担当審議官時代に、国土計画論につきいろいろ学んだ。ボンには訪問したことがあるが、旧東

記事を読む

運転手付きレンタカーの問題

運転手付きレンタカーの問題も、私は基本的には道路運送法の問題だけでは解決できないと思っている。繰り返

記事を読む

no image

「中国のシェアリングエコノミーを見誤るな~「マッチング先進国」の競争力とは」のメモ書き

https://wisdom.nec.com/ja/business/2018032202/inde

記事を読む

no image
2025年11月23日 地球落穂ひろいの旅 マゼラン海峡

プンタアレナスからウシュアイアまでBIZBUSで移動。8時にPUQを出

2025年11月22日地球落穂ひろいの旅 プンタアレナス

旅程作成で、ウシュアイアとプンタアレナスの順序を考えた結果、パスクワか

2025年11月19日~21日 地球落穂ひろいの旅イースター島(ラパヌイ) 

チリへの訪問は2014年に国連加盟国 として訪問済み。イースタ

2025年11月17日 アメリカ合衆国(国連加盟国5か国目)ワシントン州(19番目の州) ポイントロバーツ

アメリカ合衆国は、アラスカ、ニューヨーク、(DC)、ヴァージニア、イリ

2025年11月17日 カナダ(国連加盟国15か国目)コロンビア州 バンクーバー

米カナダ人流 https://news.yahoo.co.jp/ar

→もっと見る

PAGE TOP ↑