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真鶴の観光政策を考える機会

公開日: : 最終更新日:2016/11/25 展開されている人流・観光事業に関する感想等

昨日11月7日急に日ごろお世話になっている向島の尾端さんから電話があり、今日8日真鶴の魚座見学に行くことになりました。車の中で事情をお聞きすると、真鶴町は平成7年から経営しているレストラン(敷地面積253㎡ 床面積133㎡ 鉄骨コンクリート造2階建)を、国の補助金の制限期間20年が切れる来年4月から指定管理に出したがっているとのことで、引き受けることに参加するか否かの判断に悩んでいるとのことでした。

施設は、地方卸売市場(敷地面積2458㎡、鉄筋コンクリート造2階建、延べ床面積2092㎡)と一体となっており、そのほか施設内にコミュニティー施設(鑑賞用大型水槽)等、店舗棟、駐車場があります。建設費は7億強で補助金が3億強出ています。

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魚座の食堂、物販等収入は平成18年度の1億1千万円をピークに漸減し、24年度は7千万円になっています。収支は23年度までは黒字でしたが、24年度は遂に2百万円程度の赤字を出してしまいました。なお、町営ですから固定資産税等はかからず、その一方で償却もしていません。

建物の2階にレストランがあります。

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コミュニティー施設の水槽は全部は使われていませんでした。

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真鶴漁港の風景は下記のとおりで、小型マリーナもあり、民間の遊覧船も出ています。

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魚座の岸壁には遊漁船が着桟していました。

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店舗棟には4軒の店が月30,000円で入居しており、漁業組合直営の魚屋がありました。

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市場を中心に民間レストランが営業しています。

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町営レストランを民間に指定管理に出すにしても、引き受け手からする課題は真鶴町の観光政策の今後の方向です。半島突端の町営施設ケープ真鶴の中のレストランも閉鎖されていました。

真鶴町全体の観光政策の方向性を明確にし、その中で当該レストランの位置づけをしておかないと経営問題は解決しないでしょう。その場合、真鶴だけではなく、湯河原、小田原等との差異の出し方、共存の仕方、東京方面へのPRの仕方を考えないといけないでしょう。交通の流れは単純で、JRの場合は東海道線真鶴駅、半島周遊はバス。マイカーの場合も半島東海岸と半島縦断道路による周遊コースが基本となっていますから、計画は作りやすいでしょう。

 

真鶴は、観光政策を研究する立場でも多くの材料を提供している場所です。1993年の美の条例と呼ばれる真鶴町まちづくり条例でも話題になったように開発規制の先進地域です。その間の事情は「真鶴町のリゾート開発規則条例と自治体の都市計画権限」http://ir.lib.shizuoka.ac.jp/bitstream/10297/4872/1/100426001.pdfに要領よくまとまっています。

 

 

 

 

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