ジャパンナウ観光情報協会2016年3月号原稿 スマホで海外旅行の未来
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最終更新日:2016/11/25
ジャパンナウ観光情報協会
二月中旬に中東・東アフリカを駆け足で旅行した。ネットで予約から決済まで行った。スマホに搭乗の注意喚起がはいり、欠航、変更等の案内まで送られてくる。ホテル選択にあたって利用者コメントや動画も活用できる。今回ダブルブッキングをしてしまったが、短時間であり電話でキャンセルできた。ホテル、ランド、送迎も一緒に予約できるから、ピックアップなどは情報が一元管理され便利である。ただし、治安を考えナイロビだけは、日本語が使えるHISを利用した。
ネット予約中に、初めてフィッシングにあった。こまめにチェックしていたので、すぐ気が付いた。カード会社に連絡するとともに、請求してきた会社にもメールを送って調査を依頼した。いずれにしろ決済前であれば簡単に被害は防げる。
旅行中スマホを活用すれば、位置情報が確保され、迷子になることはない。空港やホテル、レストラン等は無料WIFIが普及しているから安心である。機内もいずれ無料になるであろう。WIFIさえつながれば、Googleやトリップスアドバイザー等が情報提供してくれるからガイドブックはいらない。これに決済システムが加われば、両替のわずらわしさもなくなり、少しばかりのチップ用のドルを持っていれば、治安の問題もなくなる。緊急情報や特別情報も、常時ネット手配会社が提供してくれる。そんな時代がそこまで来ていることに、今回の旅を通じてつくづく思い知らされた。国内しか考えない日本企業には無理であろう。
しかしながら、出入国管理と治安、それにタクシーはまだまだアナログの世界である。空港での長蛇の列は、すべて治安と出入国管理が原因している。人流の阻害要因である。タクシーは、Uber等が話題になっているものの、昨年のロンドン旅行と異なり、今回は想定外であった。残された国際人流の未開発分野であるが、いずれ国際資本が狙うであろう。だからUberが話題になるのであろう。
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