平野聡『「反日」中国の文明史 (ちくま新書) 』を読んで
平野聡『「反日」中国の文明史 (ちくま新書) 』に関するAmazonの紹介文は、「中国は雄大なロマンの大陸か。巨大で底知れぬ混沌か。多くの国々に取り囲まれている中国は、周辺国に対して、必要以上に強硬になりがちである。日本の歴史は、ある意味でその姿をとらえようとして成功と失敗を繰り返してきたようなものだった。いま、超大国として台頭してきた中国は、自らの立場に沿って周辺国を変えようとしている。いったい現代中国は何者なのか。この「驕った大国」の本質を悠久の中国史に探り、問題のありかと日本の指針を示す」とある。
アマゾンの書評者は「私にとって、中国史としては、特に目新しいものはなかったが、現在の中国共産党の動向の理解にはなる。米国がアメリカ大陸で繰り広げた行動に比べれば、中国共産党はまだ防衛的な行動であろう。」と記述する。この米国が米大陸で繰り広げた行動とは、パナマ運河やキューバ等で繰り広げた米国の行動を指すとすれば、確かに南沙諸島や東シナ海等での中国の行動は防衛的であり、中国の行動を非難する米国寄りのメディアの論調は、その分説得力に欠けるであろう。
この作品は2014年の作品であり、その後インバウンドブームが日本に到来し、日本と中国の経済力のバランスが変化しているから、説得力もその分減衰しているかもしれないが、年収1万ドルの壁を多くの大都市が突破していることから、欧米流の民主主義が、必須とも思えなくなってきている。インドと中国がコロナ後どのような発展をするのか、論より証拠となるであろう。
関連記事
-
-
ヨーロッパを見る視角 阿部謹也 岩波 1996 日本にキリスト教が普及しなかった理由の解説もある。
キリスト教の信仰では現世の富を以て暮らす死後の世界はあ
-
-
Quoraなぜ、当時の大日本帝国は国際連盟を脱退してしまったのですか?なぜ、満州国について話し合ってる中で軍事演習をしてしまったのか、なぜ、当初の目的である権益のほとんどを認められているのに堂々退場したのか。
日本の国際連盟脱退は、満州事変に対するリットン調査団の報告書を受け入れられないと判断して席を蹴った
-
-
『飛躍への挑戦』葛西敬之著
図書館で取り寄せて読んだ。国鉄改革については、多くの公表著作物に加え、これからオーラルヒストリが世
-
-
日経新聞2019年5月18日見出し「池袋暴走の87歳、ミス否定 「ブレーキ踏んだ」説明」へのTanaka Yukoh氏のNewspicksのコメントが秀逸ですが、イイネは少ないです。紹介します。
大変痛ましく残念な事件ですが。ただ、こういうのは御遺族もおられる事ですから、どうぞ冷静に。
-
-
「元号と伝統」横田耕一 学士會会報No.937pp15-19
元号の法制化に求めた人々に共通する声は元号は「日本文化の伝統である」というものだった。 一世
-
-
『支那四億のお客様』カール・クロ―著
毎朝散歩コースになっている一か所に商業会館ビルというのがある。この本を出版したのが倉本長治氏のよう
-
-
『脳の意識 機械の意識』渡辺正峰著 人間は右脳と左脳の2つを持ち,その一方のみでも意識をもつことは確かなので,意識を持っていることが確実である自分自身の一方の脳を機械で作った脳に置き換えて,両脳がある場合と同じように統一された意識が再生されれば,機械は意識を持ちうると結論できる.
Amazon 物質と電気的・化学的反応の集合体にすぎない脳から、なぜ意識は生まれるのか―。多くの
-
-
『眼の誕生』アンドリュー・パーカー 感覚器官の進化はおそらく脳よりも前だった。脳は処理すべき情報をもたらす感覚器より前には存在する必要がなかった
眼の発達に関して新しい役割を獲得する前には、異なった機能を持っていたはず しエダア
-
-
Quoraに見る歴史認識 なぜ、日本はアメリカの属国と言われるのですか?
北原 俊史·6月22日映像制作者なぜ、日本はアメリカの属国と言われるのですか? 1960年の
-
-
『1964 東京ブラックホール』貴志謙介
前回の東京五輪の世相を描いた本書を港区図書館で借りて読む。今回のコロナと五輪の関係が薄らぼんやりと
