*

平野聡『「反日」中国の文明史 (ちくま新書) 』を読んで

公開日: : 最終更新日:2023/05/28 出版・講義資料, 歴史認識

平野聡『「反日」中国の文明史 (ちくま新書) 』に関するAmazonの紹介文は、「中国は雄大なロマンの大陸か。巨大で底知れぬ混沌か。多くの国々に取り囲まれている中国は、周辺国に対して、必要以上に強硬になりがちである。日本の歴史は、ある意味でその姿をとらえようとして成功と失敗を繰り返してきたようなものだった。いま、超大国として台頭してきた中国は、自らの立場に沿って周辺国を変えようとしている。いったい現代中国は何者なのか。この「驕った大国」の本質を悠久の中国史に探り、問題のありかと日本の指針を示す」とある。

アマゾンの書評者は「私にとって、中国史としては、特に目新しいものはなかったが、現在の中国共産党の動向の理解にはなる。米国がアメリカ大陸で繰り広げた行動に比べれば、中国共産党はまだ防衛的な行動であろう。」と記述する。この米国が米大陸で繰り広げた行動とは、パナマ運河やキューバ等で繰り広げた米国の行動を指すとすれば、確かに南沙諸島や東シナ海等での中国の行動は防衛的であり、中国の行動を非難する米国寄りのメディアの論調は、その分説得力に欠けるであろう。

この作品は2014年の作品であり、その後インバウンドブームが日本に到来し、日本と中国の経済力のバランスが変化しているから、説得力もその分減衰しているかもしれないが、年収1万ドルの壁を多くの大都市が突破していることから、欧米流の民主主義が、必須とも思えなくなってきている。インドと中国がコロナ後どのような発展をするのか、論より証拠となるであろう。

関連記事

『鎌倉時代の交通』新城常三著 吉川弘文館 

交通史の泰斗新城常三博士の著作物をはじめて読む。『社寺参詣の社会経済史的研究』が代表作であるが、既

記事を読む

no image

シャマニズム ~モンゴル、韓国の宗教事情~プラス『易経』

シャーマン的呪術は筮竹による数字と占いのテキストを使った方法にかわった。このことにより特殊能力者でな

記事を読む

no image

国際観光局ができた1930年代の状勢 『戦前日本の「グローバリズム」』

大東亜共栄圏の虚構を指摘 「バダヴィアに派遣された小林一三商相」国内世論の啓発に努める小林は

記事を読む

観光資源創作と『ウェールズの山』

観光政策が注目されている。そのことはありがたいのであるが、マスコミ、コンサルが寄ってたかって財政資金

記事を読む

ヘンリーSストークス『英国人記者からみた連合国先勝史観の虚妄』2013年祥伝社

2016年10月19,20日に、父親の遺骨を浄土真宗高田派の総本山専修寺(せんじゅじ)に納骨をするた

記事を読む

no image

保阪正康氏の講演録と西浦進氏の著作物等を読んで

日中韓の観光政策研究を進める上で、現在問題になっている「歴史認識」問題を調べざるを得ない。従って、戦

記事を読む

『築地と豊洲』澤章 都政新報社

Amazonの紹介では「平成が終わろうとしていたあの頃、東京のみならず日本中を巻き込んだ築地市場の

記事を読む

no image

QUORAにみる歴史認識 大坂なおみが二重国籍を認められたことで、日本は二重国籍を認めていることが表に出ましたが、これまで二重国籍はダメだと思いこまされてどちらかの国籍を諦めたり、秘密にしてきた人も多いのではないですか?

大坂なおみが二重国籍を認められたことで、日本は二重国籍を認めていることが表に出ましたが、これまで二

記事を読む

no image

QUORA ゴルビーはソ連を潰したのにも関わらず、なぜ評価されているのか?

ゴルバチョフ書記長ってソ連邦を潰した人でもありますよね。人格的に優れた人だったのかもしれませんが

記事を読む

『時間は存在しない』カルロ・ロヴェッリ

『時間は存在しない』は、35か国で刊行決定の世界的ベストセラー。挫折するかもしれないので、港区図書

記事を読む

デンバーからソルトレイクシティー

シカゴからソルトレイクシティーにcoachで向かい

ミネアポリスからポートランド エンパイアビルダーからの車窓

1. 車窓からのハイライト ミネアポリスを夜に出発し、西へ向かう行程

ニューメキシコ レッドロック

サウスウェストチーフの車窓からの風景で、深紅のサメと呼ばれるところは、

no image
ロシア旅行の前の、携帯wifi準備

https://tanakanews.com/251206rutrav

no image
ロシア旅行 田中宇

https://tanakanews.com/251205crimea

→もっと見る

PAGE TOP ↑