*

『漁業という日本の問題』勝川俊雄 日本人は思ったほど魚を食べてない。伝統の和食イメージも変化

公開日: : 最終更新日:2023/05/28 伝統・伝承(嘘も含めて), 出版・講義資料

マスコミによってつくられた常識は、一度は疑ってかかる必要があるということを感じていますが、「日本人は魚を食べる」ということも同様のようです。

政府の統計資料を基にした過去百年に渡る日本人の水産物の消費量の推移が勝川氏の著作物に出ています。

日本人は思ったほど魚を食べていなかったとすれば、伝統ある和食のイメージも変化してきます。観光資源の基となる「伝統や歴史:は後から造られるという私の仮説を補強する材料がまた一つ増えてしまいました。

 

IMG_2238p.6『漁業という日本の問題』

 

見ずらいかもしれませんが、明治時代の人は「お正月にタイを食べるくらいで、普段は魚を食べていなかった」のです。冷凍技術が発達していない時代に魚を食べた人は一部の人だけだったのです。

日本のメディアは魚離れを大々的に取り上げました。朝日新聞に「魚離れ」の言葉が登場したのが1976年。78年水産白書から魚離れを取り上げたようです。魚離れの既成事実化は現在の破たんした水産行政を正当化する上で好都合だったようです。

日本漁船による乱獲等の問題指摘にとどまらずその処方箋を提示しているのが、本書であり、勝川氏のブログでしょう。

http://katukawa.com/

 

関連記事

no image

『日本経済の歴史』第2巻第1章労働と人口 移動の自由と技能の形成 を読んで メモ

面白いと思ったところを箇条書きする p.33 「幕府が鎖国政策によって欧米列強の干渉を回避した

記事を読む

no image

Oneida Community Mansion House

https://www.bbc.com/reel/playlist/hidden-historie

記事を読む

no image

山泰幸『江戸の思想闘争』

社会の発見 社会現象は自然現象と未分離であるとする朱子学に対し、伊藤仁斎は自然現象

記事を読む

no image

コロナ後の日本観光業 キーワード 現金給付政策を長引かせないこと、採算性の向上、デジタル化、中国等指向

今後コロナ感染が鎮静化に向かうことが期待されているおり、次の課題はコロナ後の回復に向けての施策に重

記事を読む

no image

『AI言論』西垣通 神の支配と人間の自由

人間を超越する知性  宇宙的英知を持つ機械など人間に作れるか 人間は20万年くらい前に生物進

記事を読む

no image

QUORAに見る観光資源 日本から出たことがないのでわからないのですが、日本は本当に治安が良いのですか?松本 貴典 (Takanori Matsumoto),

日本から出たことがないのでわからないのですが、日本は本当に治安が良いのですか?松本 貴典 (Tak

記事を読む

no image

動画で考える人流観光学 観光資源、質量の正体は一体何なのか -質量の起源-

  https://youtu.be/TTQJGcu-x3A https://

記事を読む

no image

『物語 ナイジェリアの歴史』島田周平著 中公新書

アマゾン書評 歴史家トインビー曰く、アフリカはサハラ砂漠南縁を境に、北のアラブ主義

記事を読む

no image

ヨーロッパを見る視角 阿部謹也 岩波 1996 日本にキリスト教が普及しなかった理由の解説もある。

     キリスト教の信仰では現世の富を以て暮らす死後の世界はあ

記事を読む

no image

GetTaxi  Via (company)  YANDEX

Gett, previously known as GetTaxi, is a global on-

記事を読む

no image
🌍🎒2024シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 福建省(24番目)厦門

中国渡航にビザが必要な段階で計画したので、金門島から廈門に渡る

🌍🎒シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 台湾省🏳‍🌈 金門島

  昨夜桃園空港から台北駅に鉄道で移

no image
🌍🎒シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 台湾省🏳‍🌈 台北

国連加盟国第一か国目は中国。1970年に香港、台湾と旅行した。当時は、

🌍🎒2024シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 パラオ共和国(国連加盟国188か国目)

    2024年12月4日早朝マニラから

🌍🎒2024シニアバックパッカー南極太平洋諸国の旅 セブ・マクタン島

youtubeで、マゼランの世界一周を 取り上げた動画があり、船

→もっと見る

PAGE TOP ↑