*

ダークツーリズムを考える 第8回チームネクストメンバーに同行して石巻市大川小学校被災現場を見る

公開日: : 最終更新日:2016/11/25 展開されている人流・観光事業に関する感想等

11月15日、革新的タクシー事業者の集まりであるチームネクスト(概要は人流観光研究所HPに出ています)の集まりの一環で、仙台市のふたばタクシーさんのご高配により、石巻市大川小学校の被災地の現場を案内していただきました。全校児童108名の7割に当たる74人が死亡、行方不明となったところです。

IMG_2148

大川小学校と慰霊碑、裏山の全景

論議があるところでしょうが、裏山をよじ登れば助かったかもしれないと思わせる全景です。

 

IMG_2157

大川小学校

小学校写真の右側に津波で変形したコンクリート施設が移っていますが、自然の威力を示しています。

 

IMG_2142

慰霊碑の遠景です。写真撮影は控えてほしいという案内が出ていましたので遠景をアップしてあります。

多くの人を引き付ける慰霊碑ですから、当然写真を写す人も多くおられると思います。

IMG_2161

この写真に写っている橋が、引率された児童が被災したところです。手前は小学校のグランド(上記パノラマ写真に映っているところです)です。助かった児童は写真には映っていませんが、左側にある山にかけのぼって助かったと思われます。

 

本日でもこの大川小学校を訪れる人が少なからず存在しました。東日本大震災の被災を物語るものは数多く存在しますが、時間とともに変化してゆきます。そしてその中から象徴的なものが長く人々の記憶に留まってゆくことは仕方がないことでもあります。

多くの人を引きつける人流資源として考えた場合、ダークツーリズムとカテゴリ化されるものがあります(拙著「東京オリンピックを迎える学生・社会人のための観光・人流概論」66頁参照)。我が国では原爆ドームがその代表です。世界遺産登録をめぐって地元も政府も当初躊躇したようです。アメリカとの関係に配慮したからです。隣国韓国では、植民地時代の朝鮮総督府撤去をめぐって、移築か破壊かで議論がなされ、結局破壊されました。このように当事者にとって思い出すことが苦痛なものを、時間が経過した後、人流資源として存続させる措置をとることが広く行われています、国際的にはビルケナウのユダヤ人収容所等が知られています。

地元紙は「大川小学校を襲った津波の悲劇・石巻」と題してインターネットに掲げています。その中で「大川小学校に集まった人々のほとんどに危機意識が欠けていたためであり、そのように仕向けてしまった一因は行政にあったと推察できる」と記述しています。一因は行政にあったのでしょうが、行政を監視する役割を持つマスコミは行政の作成した避難対策を、作成当時検証しなかったのでしょうか。公式発表をうのみにしてそのまま読者に報道する姿勢にも一因のように思われます。すべてを行政に責任にせず、喉もと過ぎてあつさを忘れないようにしてほしいものです。

 

関連記事

タクシー運転手の労働条件 『タクシーほど気楽な商売はない』を読んで

  「タクシ運転手」という職業は一般によく知られていますし、テレビドラマ等でもよく登

記事を読む

地方都市コンベンション関連団体によるシンフォニーでの発表会参加 2016年3月3日

ネット世界で知り合った元読売新聞の社員の方のお誘いを受けて、久しぶりにシンフォニー2時間の旅に参加す

記事を読む

「ハイヤー配車サービス「UBER」、韓国ではついに法違反で関係者立件」という報道とそれに対するコメント

ネットで下記の報道が流れている。 http://itpro.nikkeibp.co.jp/at

記事を読む

2018年1月22日23日 チームネクスト 沖縄タクシー・観光事情調査

午前中の大学の授業を終えて、羽田に直行。ぎりぎりのスケジュールでJALに搭乗。午後からは大雪の予報。

記事を読む

no image

観光学を考える 『脳科学の教科書 神経編・こころ編』岩波書店 理化学研究所脳科学総合研究センター編 をよんで

図書館でこの二冊を借りてきて一気に読む。岩波ジュニア選書だから、子供が読む本だけれど私にはちょうどい

記事を読む

no image

一見さんお断りの超一流旅館のコンプライアンス

インバウンドブームがまだ本格的に始まる前、大連にある大学の観光学の教授から、中国の富裕層を数人日本

記事を読む

no image

英国のドライな対外投資姿勢 ~田中宇の国際ニュース解説より~

私の愛読しているメール配信記事に田中甲氏の田中宇の国際ニュース解説 無料版 2015年3月22日 h

記事を読む

no image

チームネクストin神戸 に参加 配車アプリと神戸観光

2015年7月10日 久しぶりの神戸でした。私の役割は、稲員会長と一緒に、ロンドン合宿の報告です。報

記事を読む

no image

肥後交通グループの第2回オフサイトミーティングに参加して

チームネクストの番外の研修として、熊本県人吉市に所在する中小企業大学校研修室を使用して開催された、肥

記事を読む

no image

1936年と2019年のホスピタリィティ比較

『ビルマ商人の日本訪問記』ウ・ラフ著土橋康子訳を読むと、 1936年当時の日本の百貨店のことを、店

記事を読む

no image
『動物たちの悲鳴』National Geographic 2019年6月号

観光と動物とSNS https://natgeo.nikkei

no image
ジャパンナウ原稿 人流大国・中国

 LCCの深夜便を利用して、1泊3日の南京(850万人)、蘇州(10

no image
中国の観光アウトバウンド政策公研No.675 pp45-46

倉田徹立教大学法学部教授 1997年にアジア通貨危機、2003

no image
聴覚   空間の解像度は視覚が強く、時間の分解度は聴覚が強い。人間の脳は、より信用できる方に重きを置いて最終決定する

人間の脳は、より信用できる方に重きを置いて最終決定する 聴覚が直接

no image
『本土の人間は知らないことが、沖縄の人はみんな知っていること』書籍情報社

p.236 細川護熙首相がアメリカ政府高官から北朝鮮の情勢が緊迫して

→もっと見る

PAGE TOP ↑