*

民泊仲介業標準約款への疑問

民泊と旅館の制度矛盾が感じられます。
旅館業法の唯一の法律事項は宿泊引受義務です。しかし、旅行業法に基づく標準約款では、旅行業者は業務の都合があるときは、契約を拒否できます。
直接旅館に宿泊の申し込みを行うときは、部屋が空いていれば宿泊できるのですが、旅行会社を通すときは、旅行会社の判断で断られることがあるということです。
旅行業務管理者試験にも出題される問題ですから有名なはずです。

逆に民泊法では、民泊業者は旅館と異なり、宿泊引受義務はありません。
それなのに、民泊仲介業者は、この標準約款案の解釈によれば、引受義務が前提となっているように思えます。
旅行業の標準約款と同じく、「(契約締結の拒否) 第七条 当社は、次に掲げる場合において、募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。八 その他当社の業務上の都合があるとき。」という条項を入れておけばいいと思いますが、どうも逆の方向で検討しているようです。
ちなみに宅地建物取引業法でも契約引受義務はありません。自分の不動産を人に貸すのは自由ですし、その仲介を行う場合も誰と契約するかは自由であるのは当然です。

近隣住民とのトラブル回避問題は、都市計画のレベルの問題であり、財産権との調整都の問題ですから、もっと本質的な議論を行うべきで、標準約款などという、役所の便宜で処理すべきではないでしょう。標準約款以外の約款が認められないわけでもなく、観光振興からはビジネスの創意工夫等個性をつぶす標準約款はむしろ弊害もあるのです。

関連記事

no image

『ビルマ商人の日本訪問記』1936年ウ・ラフ著土橋康子訳 大阪は「東洋のベニス」

1936年の日本を見たビルマ人の記述である 1936年当時の大阪市は人口三百万、町全体に大小

記事を読む

no image

民泊×助成金セミナー「助成金活用型民泊オールインパック」に参加して 2016年7月26日 渋谷クロスタワー32階

24日お昼にFACEBOOKの広告に表記の案内がアップされ、偶然に目に留まった。さっそくFACEBO

記事を読む

ライドシェア、ホームシェアに見る各国シェアリングエコノミー論の展開

1 シェアリングエコノミー論の登場  新経済連盟が2015年10月30日に「シェアリングエコノミー

記事を読む

『大阪の宿』水上瀧太郎著 小説 映画

東京のサラリーマンが転勤で大阪の下宿屋に暮らした2年間を描いたもの。小説では大正時代(「大正十四

記事を読む

no image

一見さんお断りの超一流旅館のコンプライアンス

インバウンドブームがまだ本格的に始まる前、大連にある大学の観光学の教授から、中国の富裕層を数人日本

記事を読む

no image

旅行業法の不思議① 旅行業と運送業、宿泊業、不動産賃貸業の境界

総合旅行業務取扱管理者試験という資格試験がある。その中に、旅行業法の登録を必要とするものはどれかとい

記事を読む

no image

旅館業法論議 無宿人保護(旅館業法)と店子保護(不動産賃貸)の歴史 

◎東洋経済の記事 https://toyokeizai.net/a

記事を読む

 ホテルと旅館『西洋靴事始め』稲川實 現代書館

観光学でホテルと旅館の違いを説明するときに、私は芦原義信氏が西洋建築と日本家屋の違いを述べられた

記事を読む

no image

旅行業法の不思議② 宿泊引受義務と民泊(Airbnb)論議

Airbnbは、同社にとって最も成長率の高い市場である日本において、登録物件の近隣に住む住民が苦情を

記事を読む

no image

東京オリンピック・パラリンピック時代の医療観光(日本医療・病院管理学会講演要旨)

都市の魅力を訪問客数で競う時代になっている。ロンドン市長が世界一宣言を行ったところ、パリが早速反駁し

記事を読む

AI研究者と俳人 人はなぜ俳句を詠むのか amazon書評

AIが俳句を「終わらせる」可能性は、これまでの「人間による創作」という

言語が違えば、世界も違って見えるわけ (ハヤカワ文庫)amazon書評

https://www.amazon.co.jp/%E8%A8%80%

no image
旅系youtube 日本脱出チャンネル

https://youtu.be/hNA9M3d3_2w?si=zPA

no image
旅系Youtube 秘境関係

https://youtu.be/mTpbkUc5Eok?si=7J4

no image
中国旅行のみどころ Youtube

https://youtu.be/OiUr-1yNEaI?si=5U1

→もっと見る

PAGE TOP ↑