『芸術を創る脳』酒井邦嘉著
メモ P29 言葉よりも指揮棒を振ることがより直接的 P36 レナードバースタイン 母校ハーバードでの講義「答えのない質問」チョムスキーの影響を受けて音楽の普遍性を論じた 言語と将棋の共通性 ポップアウト 注意に係る脳の働き
【主要目次】
はじめに――脳はどのように芸術を生み出すか
I なぜ音楽は楽しいのか 曽我大介(指揮者・作曲家)
対談を終えて――意外性に満ちた創造の現場
II なぜ将棋は深遠なのか 羽生善治(将棋棋士)
対談を終えて――芸術性が分かる感覚
III なぜマジックは不思議なのか 前田知洋(クロースアップ・マジシャン)
対談を終えて――脳が不思議を感じるとき
IV なぜ絵画は美しいのか 千住博(日本画家)
対談を終えて――生きる活力としての芸術
おわりに――人間・言語化・対話という共通性
アマゾン書評の例
著者は言語脳科学者であるらしいが、「芸術を創る脳」といったものが科学的に分析されていない。
1.芸術は人間固有の脳機能によって生まれる
2.芸術は人間の言語機能を基礎とする
3.美的感覚は芸術を支える心の機能である
と結論づけているが
1は当たり前。
あえてこのように結論づけるなら動物実験を行うなり
人間と動物との脳機能の差を示すべき。
2は著者のこじつけ。
著者は誘導尋問のように、各人の芸術と言語を結びつけていた。
むしろ言語では表現できないことを芸術に託す部分もあるだろうに。
3、美的感覚とは脳のどういったはたらきなのか示すべき。
全体的にこじつけ感が強い。脳科学はほとんど登場しない。
対話は著者と対談者の主張がお互いに強いので
対話としてかみ合ってない部分が多くみられる。
関連記事
-
-
意識あるロボットの出現とホスピタリティー論の終焉
かねがね、観光学研究で字句「ホスピタリティー」が使用されていることに大きな疑問を感じていた。意識
-
-
2016年7月29日「ファイナンスの哲学」多摩大学特任教授堀内勉氏の講演を聞いて
資本主義の教養学公開講座が国際文化会館で開催、場所が近くなので参加してみた。 1 資本主義研究
-
-
井伏鱒二著『駅前旅館』
新潮文庫の『駅前旅館』を読み、映画をDVDで見た。世相はDVDの方がわかりやすいが、字句「観光」は
-
-
Quora 古代日本語の発音
youtubeで、「百人一首を当時の発音で朗読」という動画を見ました。奈良・飛鳥時代の上代日本語
-
-
『高度経済成長期の日本経済』武田晴人編 有斐閣 訪日外客数の急増の分析に参考
キーワード 繰延需要の発現(家計ストック水準の回復) 家電モデル(世帯数の増加)自動車(見せびら
-
-
『日本語スタンダードの歴史』野村剛士は、「日本の話しことばについて」『現代国語三』所収 木下順二著1963年を否定
私の自説に、日常と非日常が相対化しており、観光資源もあいまいになってきているというアイデアがある
-
-
『支那四億のお客様』カール・クロ―著
毎朝散歩コースになっている一か所に商業会館ビルというのがある。この本を出版したのが倉本長治氏のよう
-
-
『国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶』 (幻冬舎新書) 加谷 珪一
題名にひかれて、三田図書館で借りて読む。表題は営業用に編集者がつけたのであろう。先進国が消費拡大
-
-
『海外旅行の誕生』有山輝雄著の記述から見る白人崇拝思想
表記図書を久しぶりに読み直してみた。学術書ではないから、読みやすい。専門家でもないので、観光や旅行
