「人工知能(AI)の意識の可能性について」 学士会報no961. 土谷尚嗣 要約
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Chat・GPT等大規模言語モデルといわれる技術が開発、だれでもタダで使え、日本語を使用した知性的な会話もかなりのレベルで可能、
これまでのような人工知能は意識を持つことはないが、今後の人工知能は、その内部の情報構造によっては意識を持つことも可能、その根拠は
⓵ 意識と知能は別物で、これまでのAIは後者に特化したもの
⓶ これまでのAIの情報構造は、生物における脳において。意識には関係がないとされる処理に似ている
知能と意識の本質的違いは、意識経験そのものは外部から観測できないシステムの状態であるのに対し、知能は外部から観測・定義されるシステムの能力。進化の過程では知能と意識がともに高まっていったというイメージには納得がいくが、医療の発展により、封じ込め症候群の患者は健常者と変わらない意識を持っていることが分かってきている。
意識の中身であるクオリアはどこから来るのか?
現在最も有力視されている統合情報理論は、数入り的に意識の構造と情報構造を結び付けようという野心的な理論、大脳皮質の一部の神経細胞が生み出す複雑な因果関係の網(情報構造)に対応しているといわれている。
脳の中の無意識の処理 フィードフォーワード構造と小脳
統合情報理論では、脳内で生じている処理のうち、すべてのフィードフォーワード構造は意識に関与しないと予想している。
統合情報理論では、意識の本質の一つは、システムがシステム自身に影響を与え、かつ影響を与えられる、という構造にあると考えている。そのため自分自身の影響が自分に返ってこないようなフィードフォーワード構造は意識とは無関係であるという結論になっている。この構造の顕著なものが小脳。膨大な神経細胞の8割は小脳にある
脳の中の意識的な処理 再帰的ネットワーク構造と大脳皮質
意識を決定的にサポートしていると考えられるのは、フィードバックや再帰的なループを持つような神経回路である。内容はあまり分かっていないが、理論的には、意識を生み出す再帰的な回路と、フィードフォーワードの会には大きな違いがあることが分かっている。実験には、大量の脳神経細胞が必要。
今後の意識研究とクオリア構造学
現在の人工知能の研究は、小脳のようなフィードフォーワード構造をもとに設計されて運用。一方で今後の研究で大脳の再帰的な回路を取り込んだようなAIも出てくるかもしれず、その場合には意識経験を持ってもおかしくはないかもしれない。意識は知能とは異なり、意識そのものの理解が人間理解の深まりには必要だという考えが高まってきている
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