ホーム    >    人流・観光研究所について    >    設立趣意書

設立趣意書

 戦後の日本は、海外から七百万人超の帰還者を受け入れ七千~八千万人から復興をスタートさせた。団塊の世代が思春期、成人式を通過するころに人口は一億人を突破し、多くの日本人は将来の夢を抱いて生活をしていた。集団就職列車に象徴されるように、増加する人口を大都市圏が受け入れ、人口の横軸移動が行われた。日本経済社会が人口ボーナスを謳歌したといわれる所以である。

 今日少子化が叫ばれ二千五十年には人口が一億人を下回ると予想されている。この一世紀の間に、日本列島では、縦の時間軸で見れば人口の大幅変動が起こるわけであるが、団塊の世代が消滅した段階であっても、人口は一億人を抱えるポテンシャルの大きい社会が継続しているはずである。

 情報通信技術、交通技術等の発達は、ヒトの移動を活性化するとともにヒトの暮らし方を大きく変えてきた。これから人口変動がマイナスに作用する人口オーナス期に突入する段階にあって、交流人口を増加させることが、日本経済社会のみならず、個人生活にとっても意義のあることとの認識が強まりつつある。そのためには、発達した情報通信技術、交通技術等を活用し、日本国内のみならず、著しい成長が予測されるアジア諸国からの来訪者にも対応すべき時期に来ている。グローバルな新しいビジネスモデル展開を繰り広げるGoogle、Amazon 等にも対応すべく、人流に関する新たな「制度創造」を考える時期が迫りつつある。

 人工知能、脳科学は更なる進展を遂げつつあり、情報通信技術を活用・収集したビッグデータも、これらの知見を活かすべく対応が求められる時代にはいっている。産業界のみならず人流・観光研究者等においても、アンケート等といった単なる主観的意向を調査する客観性の低いデータに基づく分析では許されなくなる段階を迎えており、ビジネス展開においても新局面に一気になだれ込まざるを得ない時期が近付きつつある。

 このような時期に、ヒトの移動やヒトの暮らし方に関係する、人流・観光産業人、消費者、研究者、報道関係者、行政関係者等が一堂に交流できる場が提供され、その場において、人流・観光産業を取り巻く新しい消費者ニーズが認識され、そのニーズに応える新しいソリューションが創造され、もって社会の発展に寄与することは極めて意義深いことである。そのために、ここに人流・観光研究所を設立する。

 

人流・観光研究所所長
(株)システムオリジン顧問 寺前秀一(観光学博士)

プルダウンメニュー

設立趣意書

 戦後の日本は、海外から七百万人超の帰還者を受け入れ七千~八千万人から復興をスタートさせた。団塊の世代が思春期、成人式を通過するころに人口は一億人を突破し、多くの日本人は将来の夢を抱いて生活をしていた。集団就職列車に象徴されるように、増加する人口を大都市圏が受け入れ、人口の横軸移動が行われた。日本経済社会が人口ボーナスを謳歌したといわれる所以である。

 今日少子化が叫ばれ二千五十年には人口が一億人を下回ると予想されている。この一世紀の間に、日本列島では、縦の時間軸で見れば人口の大幅変動が起こるわけであるが、団塊の世代が消滅した段階であっても、人口は一億人を抱えるポテンシャルの大きい社会が継続しているはずである。

 情報通信技術、交通技術等の発達は、ヒトの移動を活性化するとともにヒトの暮らし方を大きく変えてきた。これから人口変動がマイナスに作用する人口オーナス期に突入する段階にあって、交流人口を増加させることが、日本経済社会のみならず、個人生活にとっても意義のあることとの認識が強まりつつある。そのためには、発達した情報通信技術、交通技術等を活用し、日本国内のみならず、著しい成長が予測されるアジア諸国からの来訪者にも対応すべき時期に来ている。グローバルな新しいビジネスモデル展開を繰り広げるGoogle、Amazon 等にも対応すべく、人流に関する新たな「制度創造」を考える時期が迫りつつある。

 人工知能、脳科学は更なる進展を遂げつつあり、情報通信技術を活用・収集したビッグデータも、これらの知見を活かすべく対応が求められる時代にはいっている。産業界のみならず人流・観光研究者等においても、アンケート等といった単なる主観的意向を調査する客観性の低いデータに基づく分析では許されなくなる段階を迎えており、ビジネス展開においても新局面に一気になだれ込まざるを得ない時期が近付きつつある。

 このような時期に、ヒトの移動やヒトの暮らし方に関係する、人流・観光産業人、消費者、研究者、報道関係者、行政関係者等が一堂に交流できる場が提供され、その場において、人流・観光産業を取り巻く新しい消費者ニーズが認識され、そのニーズに応える新しいソリューションが創造され、もって社会の発展に寄与することは極めて意義深いことである。そのために、ここに人流・観光研究所を設立する。

 

人流・観光研究所所長
(株)システムオリジン顧問 寺前秀一(観光学博士)